ICT工夫
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山梨日日新聞の2010年06月15日記事で、相川地区でデマンド交通の実証実験 10月から甲府市 本格導入検討へという記事を読みました。『14日開かれた甲府市6月定例市議会で、飯島修氏(政友クラブ)の一般質問に武川裕企画部長が答えた。』とのことです。6月14日は質問戦の最終日でしたが私は仕事でテレビ中継を見ている時間はありませんでした。

飯島脩さんの質問予定は次のように甲府市議会ホームページの平成22年6月定例会発言通告一覧に書かれていました。
 1 指定ごみ袋導入効果などについて
 2 環境保全条例について
 3 北部地域振興策について
 4 公共交通について
 5 がん対策について
 6 文化振興について
飯島さんのホームページを探しましたが見つかりません。私が2007年統一地方選で市議会議員選挙の時に調べて残した甲府市議会議員選挙候補者リストを思い出して確認すると、飯島議員はこのデマンドバス計画の地元である甲府市大手のご出身で党籍は民主党、元衆院議員公設秘書(小沢鋭仁議員政策秘書)とメモしてあります。 以下記事の引用と私のコメント---

『甲府市は、乗客の要望に応じてバスを運行するデマンド交通システムの実証実験を、10月から相川地区東部で行う。同地域は、路線バスなど公共交通の空白地帯で、高齢化も進んでいる。実験では、同システムが高齢者らの有効な移動手段となるかどうかを検証。2カ月程度実施し、利用状況や採算性を検証した上で、本格導入について検討する。』

「公共交通の空白地帯で高齢化も進んでいる地域」として、甲府駅から歩いて30分程の場所を実験エリアに選定した。

『市政策課によると、同システムを導入するのは、武田神社より南側で、路線バスが運行している武田通りの東側に当たる大手、古府中、岩窪エリア。周辺道路が狭いことから路線バスの運行が難しく、バス停まで歩けずに「買い物難民」になる高齢者が増える恐れもあるという。  実験では、エリア内に複数の停留所を設け、JR甲府駅などと結ぶ予定。10人乗りの小型ワゴン車と中型タクシー各1台を導入する予定で、電話やパソコンで予約を受け付ける。運行ルートや料金は今後、住民と協議し設定する。』

甲府駅北口のタクシープールには常時客待ちタクシーが十数台、南口には数十台お客様を待っています。乗客が自宅からタクシー会社の配車係に電話すると、おそらく大手地域なら10分もかからずに到着します。山梨県内の他地域で始まったデマンドバスとはそういう環境の違いもあるように思えます。「パソコンで予約を受け付ける」ということは、当該地域の皆様もこのブログも読もうとすれば読めますね、「ICT甲府」として嬉しいです(^o^)

東京都内では福祉タクシー券という制度があり、私は利用する立場にはありませんでしたが、年間の使用枚数に制限はあってもタクシーの基本料金相当のチケットが区役所から交付されて自由に使えるものです。「甲府市-福祉タクシー利用券の交付」はあります、「他都市」の発信と比べてみてください。

近年はタクシー規制改革の影響や経済環境の激変でタクシー業界も衰弱しきっているはずです。福祉タクシー国土交通省記事~という制度なども生れてNPO法人が一般タクシーとは別にサービスを提供できるようになっているようです。甲府市にもそういうご活動をなさっているNPOも多いでしょう。

いろいろな組織でネットワークを構築して新しい社会現象に備えることができることに、民主党が主張した「新しい公共」の意味があると私は理解しています。「一般乗用旅客自動車運送事業」などの法制度を方向を定めて変えていくことにも政治の役割があります。規制でガチガチのなかで「クロネコ」を確立した運輸事業者が戦ったスタンスは見事だったのです。
昔ながらの近視眼的な施策でシステム設計を間違えると実証実験すら税金の無駄使いになります。くれぐれもご用心いただきたいと思える記事でした。

甲府市全体を広い視野から見るべき議員からは、レトボン(甲府シティーシャトル)の平日を含めた運行についてむしろ提案されるべきものではないかと、定例会のたびに思っています。
しかし、質問予稿を掲載し、その結果も報告する議員として甲府市では【右側のリンク集に置いた】石原剛さんと野中一二さんしか私は知りません、市議会議事録公開は2ヶ月後、9月議会の前まで待たねばならないので、詳細は不明ですが、実証実験を10月に始めるなら甲府市当局は早急に市民に向けて計画の公開をご検討なさるべきと思います。当該地区の自治会を集めてご説明完了にはしないでいただきたいと思います、税金の使い方ですから。



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