6月12日の甲府市議会は一般質問で広瀬集一さんが登壇されました。
この方は甲府市自治基本条例をつくる会(甲府市により市民公募で形成された組織)に真っ先に応募されたことから会長を務められていました。
この成果として市民案が提出されたのが2006年12月末、その後2007年4月に甲府市として議会案も踏まえて甲府市案が意見募集され、その結果で確定した案が6月定例会に提案されている訳です。
4月の統一地方選の市議選で初当選された広瀬さんは第1回の質問登壇をなさいました、おめでとうございますと申し上げたいです。
他の質問事項はよく知らない事ですが、自治基本条例について4点を質問されました。自分で書いたメモが自分で読めないようななぐり書きはいつもの事、間違っているかも知れませんが、以下の4点
1.市民憲章や自治基本条例の今後、甲府らしさについて
2.最高規範性を担保するために分野別条例も定めるかどうかについて
3.4年ごとに見直し進化する条例の主旨をまっとうする施策について
4.市民の理解をもとめる広報の施策について
答弁になって宮島市長が壇上に上られましたが、自身お答えになったのは1.のみで後は担当部局からの答弁でした。
市民憲章は理念が書かれている、条例はその制定過程(市民との協働、パートナーシップ締結など)に甲府らしさというものが表われていて、前文にも甲府らしさが表現されているというようなお話しだったと思います。
2.分野別基本条例については既存600以上ある条例や甲府市総合計画との整合性も考えねばならないから、現段階での制定は困難である。
(自主的な法令解釈と条例の制定)
第23条 市は、市民生活や地域社会の課題に対応した政策を推進するため、地方自治の本旨に基づき、自主的に法令の解釈や条例の制定を行います。
野中一二市議が公開された条例原案ページを参照してください。この部分がとりあえずは分野別基本条例に代わるものと解釈されるようです。
この公開が無く、私が作成した「意見募集案」のページからでは、この答弁の意味が正しく理解できないし、ましてや甲府市から最終条例案について何も発信が無かった状況では、議会を見ていても何の事を言っているのか理解できませんでした。インターネットを活用した情報発信とは、かくの如く民主政治社会にとって必須である事を、ここで再認識できた事を嬉しく思います。野中さんに感謝です。
ちなみに、現存する分野別基本条例では、甲府市環境基本条例、平成13年3月23日があります。体系としては 第9類市民生活-第9章環境保全-第1節通則です。4年は経過していますね(^o^)
3.進化する条例である条件としての市民も含めた検証委員会の設置、この部分の答弁は聞き漏らしました、緊急メールが入電してそれに気を取られた(^_^;)
4.市民の理解を深める広報活動、これは今後数回の説明会を各地で開催するとの事でした。
自治基本条例についての答弁が全て宮島市長ご自身のご答弁として拝聴できなかったことは実に残念でした。この最高規範について既に担当部局に任せてしまっておられるとは考えたくありません。
私としては、分野別基本条例についてはその必要性や内容について十分な検討が必要かと質疑を聞きながら感じました。 現存の条例とその運用状況を自治基本条例にのっとって検証し必要な改訂をする事の方が先だと思います。基本は少ない方がよい、そしてその基本を理解している事がもっとも大切なのは、インターネット技術でも同じですから。