ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

別府町探訪:新野辺のお薬師さん

2009-02-18 12:17:02 |  ・加古川市別府町を歩く

Befu_037 きょうも『加古川市誌(第二巻)』より、新野辺の伝承を紹介したい。

 新野辺には霊験あらたかな薬師如来が祀ってあり(写真)、村人からあつく信仰されていた。

 「ただ一つ、このお薬師さんに願いをかけ、自分でも誓いをたて、それを守れば、その願は必ずかなう」と信じられていた。

 昔、新野辺に兵衛(ひょうえ)という人が住んでいた。

 兵衛は、ちょいちょい胸が痛むので、お薬師さんにお願いしようと考えた。

 「お薬師さん、おやくしさん・・・三年間、好きな雑煮を食べませんから、胸が胸が痛くなるのを治してください・・・」と。

 兵衛は、それから好きな雑煮を食べなかった。

 ところが三年目の正月だった。

 遊びつかれて家に帰った兵衛は、あまりの空腹にたえかねて、台所を捜すと、そこに雑煮の食べ残りのあるのを見つけた。

 思わす手がでて食べてしまった。

 ハッと気がついた。兵衛は誓いを破っていた。

 にわかに、胸が痛みだした。

 その日、気の毒にも夕日の落ちるころだった。痛みがひどくなって息をひきとったという。

 ・・・・

 新野辺には、他にも伝承がある。病気・死に繋がる話が多い。ちょっと気になる。

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