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ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

西神吉町探訪:石井の清水

2007-05-07 13:06:06 |  ・加古川市西神吉町

_472   中西(加古川市西神吉町中西)を東西に市道が走る。 

  その南に「石井さん」と、地元の人に呼ばれている「石井の清水」がある。

  昔、「石井の清水」は、よほど有名であったのであろう、江戸時代の観光案内書『播州名所巡覧絵図』にも、次のように紹介されている。

 ◇石井の清水◇

  ・・・中西村にあり、石井と号(なづ)けしは、方三尺斗の石、丸一尺二寸の穴を穿(うが)ち、井の上に置り。

  故に、石井といふ。清水は近郷の名物にして、溢れて流るゝ事、昼夜を捨(すて)ず。

  昔、侯泊(こうはく・・・ここでは大名の意)、茶の水に汲みし也・・・

  この文章にある「三尺斗の石」は中西廃寺の塔の露盤である。

   (中西廃寺については、明日のブログの予定)

  先日、この清水を訪ねた。写真のように「石井さん」は鉄の蓋がされて、現在は使われていない。

  水道の時代になり、その役割を終えたのだろうか。

  昔、西神吉地方は、水の質も悪く・水量も十分な地域ではなかった。

  水との苦闘の歴史を持っている。

  この「石井さん」は、村の人々の生活を支え続けてきた。

*『播州名所巡覧図絵』、『私たちのふる里(第一集)』(加古川市立西神吉小学校PTA)、『ふるさとの民話』(加古川青年会議所)参照

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