きょうのトレビア(雑学)は五輪塔です。
写真の五輪塔は、加古北新田の墓地で撮影しました。
五輪塔(ごりんとう)
鎌倉時代、親鸞(しんらん)や日蓮(にちれん)等が新しい仏教を広げました。
それらの宗教は、またたく間に庶民の間に広まりました。
それまでは、金属や木で見事な仏像がつくられ、それを安置する立派な寺院も多く造られました。
鎌倉時代には、これらに代わって石の仏像や五輪塔が多く造られるようになりました。
石の方が雨ざらしでおけるし、場所をとらず、何よりも安くつくることができました。
五輪塔は、鎌倉時代や南北朝時代までは死者の冥福(めいふく)を祈る供養塔でしたが、まだ個人のためのものではなかったのです。
これが、個人の墓塔に使われだすのは、次の室町時代以降です。
ですから時代が新しくなるほど、一般的には五輪塔は小さく、また簡素なものが多くなります。
五輪塔は、世界をあらわす
仏教では「私たちの住む世界の全ての物質と現象は、五つの元素(空気・風・火・水・土=地)の組み合わせにより成り立っている」としています。
五輪塔は、地・風・火・水の四大元素 と、それらを入れる器としての空を表しているんです。
五論塔の各部の名称は図のようです。
五輪塔は、すべての物質の根源をあらわしています。