今、天満大池・六分一で話題がとまっています。
もう少しだけこの辺りを散策してみます。おつきあいください。
前号では、六分一村の新租額(地租)の内示を示すめずらしい文書(六分一水利組合蔵)を紹介しました。
『播磨地種便覧』(明治15年12月発行)に、実施された地租の数字がありますので紹介しておきましょう。
この地租(租額)は、江戸時代と比べても重税になり各地で「地租改正」に反対する激しい運動がおこり、これに押された政府は明治10年に地租を地価の2.5%に切り下げています。
『播磨地種便覧』の六分一村の地租の数字は、地価の2.5%です。
地租、しめて1366円67銭3厘(明治14年1月)
六分一村 戸数 92戸
人口 458人
一 田、 50町7反8畝29歩 地価3万5397円4銭1厘
地租884円93銭7厘
一 畑、 50町9反5畝14歩 地価16628円26銭8厘
地租415円70銭8厘
一 宅地、 4町8反7畝10歩 地価2492円8銭9厘
地租62円30銭 2厘
一 林、 41町4反2畝6歩 地価146円97銭
地租3円68銭
一 芝地、 3反4畝11歩 地価19銭9厘
地租5厘
一 藪地、 4反2畝19歩 地租1円66銭4厘
地価 4銭1厘
一 草生地、 3畝19歩 地価 2銭7厘
地租 厘位未満
合計反別、 148町8反4畝18歩 地価5万666円25銭8厘
地租1366円67銭3厘
外に無税地反別61町1反1畝5歩、及び堤防敷地3町7反7畝1歩
六分一村は畑地が多いようですが、この地域としては天満大池の水があり水田が比較的多い地域です。
そして、林が約41町多いのが特色です。六分一山辺りはうっそうとした林であったのでしょう。
無税地が61町と多いのは天満大池が無税地であったためです。