ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

尾上町今福探訪(18):今福村の免相(税率)①・税は六割

2009-09-20 08:44:27 |  ・加古川市尾上町

D929a3d1  高砂市の郷土史家の船津重次さん(故人)が、今福村の貴重な文書を紹介くださいました。

文書は、今福村への五枚の年貢の割付状(免状)です。この項では、 

享保18年の年貢免状を紹介します。

文書の「免相(めんあい)」は、年貢の賦課率(税率)のことです。

江戸時代の文書なので、少し読みづらいと思いますので解読文をつけておきます。

(解読文)

丑年免相之事

一、 高六百三拾壱石五升

      内 八石三斗  永引

    残高 六百弐拾弐石七斗五升   六つ取

  一、高 四斗八升壱合  新田   五つ三分

  右之通相究候間来ル霜月中

  急度皆済仕可者也

   享保十八年十月十五日 竹内四郎右衛門  ?

              大河内五左衛門  ?

               今福村

               庄屋百姓中 

   

文書の「六つ取」に注目ください。

つまり、今福村の場合、年貢は本田分では取れ高、622石7斗5升の内の6割(373石6斗5升)を年貢として納めました。

「六つ取」は近隣の村々と比べても高い税率といえます。

収穫の少ない村からは六割もの税(年貢)は取れません。生活できなくなりますから。

今福村は、税率六割でもなんとか生活できる比較的裕福な村でした。

新田からの年貢はほとんどありません。

今福村は、古くから開けた土地で、江戸時代には、既に開発が既に終わっており、あまり拡大する土地がなかったのでしょう。

他の4枚の免相については、次回(今福村の免相②)で紹介します。

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