樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

樹の花咲く森

2014年06月02日 | 樹木
先週訪れた栃の森では、鳥の声も響いていましたが、樹の花もたくさん咲いていました。毎年、同じ時期に来るのに、年によって開花時期がずれたり、花つきが悪かったりで、観察できる種類や数に増減があります。今年は種類も数も多いようです。
林道ではガマズミの白い花があちこちに咲いています。葉先の尖り方が鈍いので、ミヤマガマズミではなくガマズミだと思います。



ガマズミには、もう1種コバノガマズミがあって、連休中に家の近くの山に咲いていました。名前のとおり、葉が小さいというか、細長いのが特徴。


家の裏山で撮ったコバノガマズミ

ガマズミに良く似た小さな白い花を咲かせているのは、アズキナシ。若い枝に白い目印があるのでハカリノメという別名があります。



ちょっと驚いたのは、林内には雪がまだ残っていたこと。20年通っていますが、5月末に雪を見たのは多分初めて。



トチの花は陽当たりのいい場所では開花が進んでいましたが、少し遅れ気味。来月はいつもどおり地元の養蜂農家からトチの蜂蜜を買うつもりですが、間に合うかなと心配です。



エゾユズリハも、目立ちませんが小さな花をつけています。先ほど調べたら、この樹は樹皮や葉に毒性があり、口にすると心臓麻痺とか呼吸困難に陥るそうです。
「え? この実は口に入れたことがあったな~」と思ってフィールドノートを読み返すと、昨年10月に「ファーストテイスト酸味、セカンドテイスト苦味」とメモしています。すぐに吐き出したからセーフだったのでしょう。危ないところでした。



樹の花を動画でも撮ってみました。

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2 コメント

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Unknown (guitarbird)
2014-06-04 08:41:01
おはようございます
「エゾ」と名がつくものがそちらにもあるのですね。
北海道にしかないものだけにその名がついているのではないことは知っていましたが、それが実感できました。
エゾユズリハは私の地元のA公園ではまだ見つけられていません、ないかもしれないですが、あるところにはたくさんある不思議な植物です。
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エゾユズリハは (fagus06)
2014-06-05 08:09:48
ヒメユズリハと識別が難しいのですが、図鑑によると、「北海道、中部地区以北の日本海側の多雪地に分布」とあります。一方、ヒメユズリハは「東北地方以南の照葉樹林内に分布」するそうです。
栃の森は中部地区以北ではありませんが、雪が多く、環境としては似ていますし、ここは照葉樹林ではないので、エゾユズリハと同定しました。
有毒なためかシカが食べないので、増える傾向にあります。
こちらで見られてエゾと名がつく樹木は、多分これだけだと思います。草本では他にもあるかも知れないですね。
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