最近、野菜は隣町の農協直売所で買っています。形が不ぞろいだったり、時々ナメクジが付いていたりしますが、安くて新鮮で美味しいです。野菜が高値だった夏も、ほうれん草1把150円くらいでした。
シイタケも原木ものと菌床ものを販売していて、食べ比べるとやはり原木ものの方が食感があります。原木は多分クヌギかコナラでしょう。
菌床もののシイタケ(1袋350円)
ところが、食通として知られる北大路魯山人に言わせると、シイタケはやっぱりシイノキのものに限るそうです。著書には次のように書いています。
「大分の椎茸は本当の椎の木にできた椎茸なので、皮が黒くなめらかで、香りや味がすばらしい。関東で賞味している椎茸は、実は椎の木にできたものではなく、櫟(くぬぎ)の木にできたものだから本当にうまいとは言えない。(中略)噛みごたえがあるという特徴はあるけれども、椎の木にできた椎茸のように香りがない。所詮は椎の木にできた椎茸にまさるものなしと言えよう」。
私はシイノキに生えたシイタケを食べたことがないので実感がないですが、魯山人先生がおっしゃるのだからそうなんでしょう。第一、シイタケというくらいですからシイノキが本家ですよね。
先生はまた、「椎茸のかさは、そのできる木の皮に似る性質があるので、櫟の木にできた椎茸のかさは櫟の皮と同じようになっており、椎の木にできた椎茸は椎の皮に似ている」とも書いています。
下の写真はコナラに育ったシイタケですが、言われてみれば原木の樹皮に似ています。
下の写真は栃の森で見つけた100%天然のシイタケ。生えていたのはミズナラの倒木で、こちらは樹皮には似ていません。
シイタケは本家のシイノキのほか、クヌギにもコナラにもミズナラにも生えるわけですが、これらの樹木には共通点があります。それはブナ科であること。つまり、ドングリの成る樹です。
ということは、ドングリとシイタケは異母兄弟か?
昨日も歩いててイチョウの葉っぱが気にかかってしかたありませんでした。「割れてる」とか、
シイタケみたら「異母兄弟」
あーあー、
大分がシイタケの名産地だから、確かにそうなのかなと
納得させられる部分はありますね(笑)。
天然のシイタケは私もA公園で見たことがありますが、
それはよく知っている人に教えられたもので、売られているものと
あまり似ていない印象がありました。
でもエノキも栽培のものとはぜんぜん違うので、
きのこはそういうものなのかなとも思います。
ブナ科だけどブナに出るのはあまりイメージがわかないです。
こういうところは、やっぱりプロですから、テクニックはいろいろ持っています(自慢)。
bulbulさんもいよいよ、当ブログの呪縛にかかってきましたね(笑)。
原木に菌を打ち込んでシイタケを栽培する方法を考案したのも、大分だか熊本だか九州の人だったと記憶しています。九州がキノコの本場なんでしょうか。
とすると、ブナ科でも落葉樹ではなく常緑樹のシイノキとかカシ類を使っていたのかも知れませんね。
私にとっては貴重な実感のある情報です。ありがとうございました。