樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

駅のアート

2008年01月21日 | 木と作家
「松下電器」も「National」もなくなって「Panasonic」に統一されるそうですが、そのお膝元の門真市から大阪空港までモノレールが走っています。この沿線の駅では「大阪モノレール美術館」と称して、大阪府主催の国際コンクールで入賞した彫刻作品を展示しています。

       

仕事先のある万博記念公園駅には5つの作品があって、そのうち2つが木の作品。上の写真は韓国のチェ・ソクホという作家の「幸福の門」。どっしりと木の重みが伝わってきます。
案内パネルの素材欄には「杉・松」と書いてありますが、スギは韓国には自生しないので別の針葉樹材でしょう。マツは韓国では最も一般的な有用材で、建築や生活用具などにも多用されています。

             

次は、チェコのアントニーン・スティブーレックという作家の「使者」。この曲線はコリヤナギという木の枝で表現されています。若い人はご存知ないでしょうが、日本ではこの木で柳行李(やなぎごうり)という現在のスーツケースを編みました。だから、本来はコウリヤナギですが、コリヤナギが正式名になっています。

             

千里中央駅にも木の作品が飾ってあります。イタリアのゼンナーロという作家の「立ち上がる構造」。樹種は表示してありませんが集成材です。
このほか金属や土の作品も展示してあります。私が実際に見た中では、「幸福の門」がいちばん伝わってくるものがありました。
こうしたさまざまなアートを駅という身近な場所に置くことはいいことです。たとえ、ほとんどの人が見ていなくても、そういう環境をつくることが大切だと思います。今度は途中下車して、他の作品も見て来よう。
「大阪モノレール美術館」のウェブサイトはこちら
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2 コメント

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駅の美術館 (guitarbird)
2008-01-21 20:34:26
こんばんわ
私の弟が「リアルてっちゃん」で鉄道模型も好きなのですが、
その影響で私も、二十歳前後の頃、鉄道模型のレイアウトを作るのを
「手伝った」ことがあります。
その時私は、「絵や彫刻が展示してある駅があれば面白いんじゃないか」
と弟と話したことがありましたが、今思うとそれは「先見の明」だったのかな・・・
そんなことを思い出しました(笑)。
返信する
先見の明です (fagus06)
2008-01-22 08:15:35
駅といえば、特に朝夕の通勤時間はただ慌しく人々が行き交うだけですが、それ以外の時間はゆったりとしています。そんな場所で、絵や彫刻などのアートが鑑賞できればいいなあと思います。
私は家で仕事をして、時々大阪や京都市内に電車で出かけるので、そんな呑気なことが言えるのですが、ただ通り過ぎるだけではもったいないです。
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