林野庁と森林総合研究所が福島県の樹木の放射性セシウム濃度について何度か調査しています。8月上旬には、スギとアカマツの部位別(樹皮、辺材、心材)の調査結果が発表されました。
それによると、(当然のことながら)樹皮での濃度が高く、スギの場合は樹皮を1とすると幹材(辺材と心材)は0.04。
また、最大の濃度を示したのは南相馬市で採取したアカマツの辺材で、497ベクレル/kg。IAEAが示している方法で計算すると、この木材を使った居室での人体への被爆は年間0.012ミリシーベルト。自然放射線による被曝量1.5ミリシーベルトと比較して著しく小さく、人体への被害はほとんどないそうです。
福島県産の木材流通に対する不安を払拭するための調査だったようで、県内の林業家にとっては一安心でしょう。
しかし、木材は問題ないとしても、森林内には放射性物質が残留しています。環境省は森林の除染対象範囲を人が住んでいる場所から20mと限定していましたが、福島県の要望に応えて拡大するようです。
ただ、福島県の調査によると、除染しても1カ月後には、その奥の山の放射性物質の影響で濃度が元にもどるとのこと。山全体を一気に除染しないと意味がないようですが、そんなことが可能なんでしょうか。
3月16日に空撮された福島第一原発(Photo by Digital Globe-Imagery)
一方、野鳥への汚染についても調査が進められています。日本とアメリカ、デンマークの合同研究チームが福島県の約300の地点で調査したところ、鳥の個体数は放射線量が高い場所ほど少なくなっているとのこと。
また、福島とチェルノブイリの両地域に共通する14種類の鳥で比較すると、福島の方が影響は深刻だそうです。
日本側の研究者は、「急性被曝ではなく低線量被曝なので、野鳥への影響はこれからジワーッと出てくると思います。自然界のものを使って巣を作り、昆虫など餌を捕食した結果、どのように生物濃縮が行われていくか、今後も調査したい」と語っています。
国が実施した「エネルギー・環境の選択肢」に関する意見聴取会で、「原発事故の放射能で死んだ人はいない」と言った電力会社の社員がいましたが、こういう自然界への影響についてはどう開き直るのか聞いてみたいですね。
それによると、(当然のことながら)樹皮での濃度が高く、スギの場合は樹皮を1とすると幹材(辺材と心材)は0.04。
また、最大の濃度を示したのは南相馬市で採取したアカマツの辺材で、497ベクレル/kg。IAEAが示している方法で計算すると、この木材を使った居室での人体への被爆は年間0.012ミリシーベルト。自然放射線による被曝量1.5ミリシーベルトと比較して著しく小さく、人体への被害はほとんどないそうです。
福島県産の木材流通に対する不安を払拭するための調査だったようで、県内の林業家にとっては一安心でしょう。
しかし、木材は問題ないとしても、森林内には放射性物質が残留しています。環境省は森林の除染対象範囲を人が住んでいる場所から20mと限定していましたが、福島県の要望に応えて拡大するようです。
ただ、福島県の調査によると、除染しても1カ月後には、その奥の山の放射性物質の影響で濃度が元にもどるとのこと。山全体を一気に除染しないと意味がないようですが、そんなことが可能なんでしょうか。
3月16日に空撮された福島第一原発(Photo by Digital Globe-Imagery)
一方、野鳥への汚染についても調査が進められています。日本とアメリカ、デンマークの合同研究チームが福島県の約300の地点で調査したところ、鳥の個体数は放射線量が高い場所ほど少なくなっているとのこと。
また、福島とチェルノブイリの両地域に共通する14種類の鳥で比較すると、福島の方が影響は深刻だそうです。
日本側の研究者は、「急性被曝ではなく低線量被曝なので、野鳥への影響はこれからジワーッと出てくると思います。自然界のものを使って巣を作り、昆虫など餌を捕食した結果、どのように生物濃縮が行われていくか、今後も調査したい」と語っています。
国が実施した「エネルギー・環境の選択肢」に関する意見聴取会で、「原発事故の放射能で死んだ人はいない」と言った電力会社の社員がいましたが、こういう自然界への影響についてはどう開き直るのか聞いてみたいですね。
日本側の研究者というのは上田恵介さんです。鳥の行動学が専門で、本も出版されていますね。
人間への影響が一番重要でしょうが、自然への影響も何十年にも及ぶんでしょう。原発は罪作りです。
鳥の個体数は放射線量が高い場所ほど少なくなっている、というのは少しだけ救われた部分がありました。
さまざまな影響が今後出続けると思いますが、調査はしっかりと継続してほしいです。