樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

タカになった人々

2015年10月01日 | 野鳥
バードウォッチャーにとって秋はタカの渡りの季節。今年も宇治市と大津市の境にある岩間山に4回出向きました。
上流の信州で3,500羽が飛んだ翌日の18日(金)、平日は調査員が手薄のため急きょお手伝いに駆けつけました。信州を通過したタカは1日後に関西を通るので、飛来数がある程度予測できるのです。
当日、常連のホークウォッチャーが2人いたので、私は主に記録を担当しました。彼らは毎秋ほぼ毎日、この山に通ってタカを観察しています。年齢は私よりも少し上ですが目が良くて、1000mほどの上空を飛ぶタカを肉眼で見つけます。私は双眼鏡でも見えません(笑)。どうも目の解像度が違うようです。結局、この日は921羽をカウントしました。
下の動画はサシバ。背景が青空だと見つけにくいのですが、常連はすぐに発見します。



下は約30羽の“タカ柱”。サシバやハチクマの群れが上昇気流に乗って旋回する様子をこう呼びます。ホークウォッチャーはこれを見たさに来るわけです。



今シーズン最も多く飛んだのはシルバーウィークの22日で、合計1,551羽。当日はベテランの調査員が数名いたので、私は物見遊山でした。
彼らは18日の常連よりさらに目が鋭い。1000m以上先の肉眼では見えないタカを、スコープで追いながら、種類はもちろん「ハチクマのオス」とか「ハチクマ幼鳥」などと識別するのです。
下はハチクマですが、私には雌雄も成幼も分かりません。



「鵜の目鷹の目」という言葉どおりタカの視力は優れていて、網膜の細胞が人間の20万個に対して150万個もあるそうです。目の解像度が人間の7~8倍ということです。
ホークウォッチャーを横目で見ながら、「この人たちは長年タカを見続けているうちに、目だけタカになってしまったのではないか」と思いました。
10月以降は南に帰るサシバ、ハチクマに替わって、北から渡って来るノスリが観察できます。今度の週末はそれを見るためにもう一度岩間山へ行くつもりです。
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