樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

八十八夜

2010年05月06日 | 木と飲食
5月2日に「宇治新茶・八十八夜茶摘みの集い」というイベントが行われました。長年お茶の本場に住んでいながら茶摘みを体験したことがなかったので、妻と2人で参加してきました。


(覆いのある玉露茶園で茶摘み体験)

茶の木の葉っぱのうち若葉だけを摘み取るわけですが、若葉は木のてっぺんだけでなく、株の下の方にも芽生えています。プロは下から上へサッサと手早く摘み取りますが、私たち素人はどうしても作業しやすいてっぺんの若葉を探して1本ずつ摘み取ってしまいます。


(この若葉がおいしい緑茶になる)

プロが摘み取った茶葉は、専門の職人さんが手で揉んで製茶します。下の写真がその作業。この作業台は「焙炉(ほいろ)」と言って、柿渋を塗った分厚い和紙を木枠に張ったもので、和紙の下から炭火で温めています。この上で4~5時間かけて手で揉み、茶葉を乾燥させながら針のように細いお茶に仕上げるのです。


(焙炉での手揉み作業)

手揉み茶は100g何千円もする高級品。普通に飲まれるお茶は機械で作られます。当日、その製茶工場も見学しました。


(葉を選別する機械)


(葉を揉む機械)

参加者が摘み取った茶葉はその場でホットプレートを使ってお茶に仕上げることもできます。焙炉(ほいろ)の代わりにホットプレートを使うわけです。でも、私たちは持ち帰って天ぷらにして食べました。


(2人で収穫した茶葉)

茶畑はいつも目にしていますし、緑茶も大好きで1日に5~6杯飲みます。今回の体験でようやく、茶畑から緑茶までの過程が具体的に理解できました。そして、製茶工程の大変さを知ることで、あらためてお茶のありがたみを実感しました。
コメント (2)
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