樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ソラード

2008年11月17日 | 樹木
1970年に大阪で万博が開催されましたが、私は東京で学生生活を送っていたのと世間のメインストリームに背を向けていたので(笑)、興味もなく行きませんでした。その万博の跡地は現在、国立民俗学博物館や日本民芸館、児童文学館といった文化施設、日本庭園、自然観察の森などからなる広大な記念公園になっています。
万博には行かなかった私も、現在の記念公園には見たい所がたくさんあるのでよく足を運びます。先日は紅葉観察のためにソラードを歩いてきました。

       
        (森の上を歩きながらツリーウォッチングできるソラード)

ソラードとは、森の上に架けられた歩道。場所によって違いますが、3~10mの高さに総延長300mの木道が設けてあるので、普段は見上げて観察するしかない樹木を、見下ろしながら歩いて観察できます。
花の時期には目の高さで開花するので、写真を撮る方の絶好のポイントになっているようです。「空」と「ロード」からソラード。

       
            (目の高さで紅葉や花が観察できます)
       
             (見下ろしながらの紅葉見物もできます)

山に行けば、林道から谷の樹木を見下ろせますが、こんなに近くで、枝や葉や実を触りながら観察することは難しいです。紅葉も普通は見上げるか遠景を眺めるだけですが、ここでは真上から見られるので、ちょっと感じが違います。

       
                    (森の集音器)

いろんな仕掛けもあって、湾曲した金属板とベンチを置いた「森の集音器」では、森の中のいろんな音が強調されて耳に入るようになっています。座ってみると、風の音や遠くのせせらぎの音、鳥の声がよく聞こえました。「色のトンネル」では3色の透明板が設けてあり、昆虫やクモの目を疑似体験できます。

       
                    (色のトンネル)
       
            (昆虫には左のように見えているそうです)

樹木や生態系の研究者が樹上に仮設物を設けてジャングルを観察しているのをテレビで見たことがあり、そんな視点から森を見てみたいと以前から思っていました。ソラードは大した高さではありませんが、その雰囲気が少し味わえました。花の時期にもう一度行ってみよう。

       
      (高さ19mの展望タワーからの眺め。左に見えるのが太陽の塔)
コメント (4)
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