ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

大蛇伝説と大石ダム

2020-08-26 07:27:59 | 新潟(ダム/堰堤)
前回の荒川頭首工を流れる荒川を遡ると米坂線の越後下関駅の先で荒川に大石川が合流します。今回はその大石川の上流にある荒川水系の大石ダム(新潟県岩船郡関川村大字大石地先)に向かいます。アクセスは国道113号から県道272号へ曲がり、そしてダム方面に行くと到着です。

まずは「ご尊顔」。



ダムへの道を進んで行くと正面に大石ダムの管理支所が見えてきます。





貯水湖の名称は「おおいし湖」。



大石ダムと刻まれた石碑。見にくいですが、1978年8月竣工と記されています。



大石ダム竣工記念碑。ダム建設の経緯はやはり1967年8月に発生した羽越水害に起因するものでした。土壌調査の後、1972年5月にダム建設に着手し、水害発生から11年後に完成したと書かれています。(完成年月は上の通り)



大石ダムに関する別の看板。洪水調節と発電を目的に作られたダムだそうです。



ダム上の脇には「おおいしインフォメーション・ハウス」なるものがあります。中に入らなかったので何があるのかはわかりません。





いよいよ、ダム上を歩きます。一般車両は通行できませんが、歩行はOK。



ダム中央から見た「おおいし湖」の様子です。



ダムの真下はこんな感じ。



下流の遠景は木ばかり…。



ご存知、水利使用標識です。



対岸(左岸)へ来ました。イラストがユニーク。実はこれ、後述する大蛇伝説を描いたものなんですよね。



これは西俣トンネル。完成は1975年12月とあるのでダムよりも早い時期に作られたことがわかりますね。193mの長さだそうですが、真っ暗だったので行かず。



なになに? 展望公園があるとな! こりゃ行くしかないでしょ!



トンネルの脇に、こんなモニュメントが。「山河平安」と題されています。説明によると1967年8月28日に発生した羽越水害から30年を経た1997年春に建立されたものだそうです。





そのモニュメントから見たダムの様子。



では、高台にある展望公園へ行ってみましょう。こんな階段を登り、



まだまだ登り…。



「ご尊顔」を見つつ、



さらに登っていきます。



ヒイヒイ言いながら、やっとの思いで展望公園に到着。



このヤグラから見た景色はなんとも言えない素晴らしいものでした。



そこに設置されている無料の望遠鏡を覗いてみると、こんなにクッキリ! すげぇです。



で、なぜかここに関川村の伝説「大里峠(おりとうげ)」の看板が。



読んでみれば納得します。この伝説は1757年に発生した大水害をもとに作られたという説があるようです。当時の人々は、水害は大蛇や龍神が起こすものと考えていたそうな。この大石ダムは、かつての村の人々と鉄の釘が大蛇を退治したように今では立派に治水の役割を果たしていることを示す意味でこの伝説とリンクさせたのでしょう。写真では読みにくい方はコチラで読むこともできます。

大石ダム、なかなか深い意味のある場所でした。
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