湘南オンラインフレネ日誌

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1/18 NHKハートネットフォーラム実況収録を観てきました

2020-01-19 05:45:26 | 地震津波災害ボランティア
2020/01/18 記
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母の趣味の仲間が我が家でお茶会をしてくれることになり、お任せして、東京・一ツ橋ホールで行われた「NHKハートフォーラム『地域を守る・みんなの命を守る~誰も取り残さない防災~』」に参加してきた。しかしそこで見たものは、想像外のものだった。
ホールは数百人収容の大きさでありながら、参加者は30人ほど。しかも壇上のゲストの関係者が100%であり、形式だけは公開フォーラムだが、ほとんどCMしていないために、一般参加者は私ひとりだったのだ。私は要配慮者支援の事例を啓蒙する企画に賛成だったから、出会いをもとめて申し込み参加したのだが、がっかり。
ゲストのなかに、以前から噂を聞いていた逗子・横浜金沢区の服部さん(若い!)がいらしたので、ご挨拶だけしてきた。包摂的な地域コミュニティを生み出すために、多角的な参加型祭イベントを繰り出し、相互の出会い保証を狙う活動をされている。
全体議論は面白かったのだが、なにせぽつねんと壇上の議論を聞いていると、大型スクリーンでTVを観ているような錯覚を起こした。ここ十年で、やっと福祉と防災が接点を持つようになってきたが、みな「たこつぼ」から出てこない。仕掛けても変わらない「受け側のリテラシー」の貧弱さを突き動かす方策をまさぐっている間に、数十年が過ぎてしまったと嘆く。
「たこつぼ」という表現が実にフィットしたが、「平常性バイアス」と言っても何も言っていないに等しい。ボトムアップで横断型交流を地域に共助コミュニティを育てていく方針への閾値限界を長期戦、追い込まれているのではないか、縦割り行政を横断するトップダウン型の防災政策が問われているという論者もいて、その議論にいくつもの逆の囚われを感じていた。
ひとつは「災害対策=安全避難」とする建前だ。発災時いかに危機脱出を図るかという論議と、税金で雇った行政職員がきちっとサービスしてくれれば、買う買わないは消費者の自由、大丈夫そうならサービスを甘受するというつまみ食い論の齟齬がある。しかし危機はお客様では超えられない。すると隣組的な絆が倫理をまとってへばりついてくるという構造が背景にあり、「家族の生命危機と生活破壊」に思い至っていない。NHKがドラマ仕立てで危機を煽っても、チャンネルを変えるだけという伸びない視聴率問題、さてどうするという話だ。
もうひとつは、災害弱者をめぐる「痛みへの不感症」、「健康的明るさ信奉」がある。健康と笑みの共同体ほど抑圧的なものはないという「病みかハイテンション健康か」という二分率がある。健常者の無頓着という話。隙間から世間を覗いてはいかんということはない。肝心なことは、あなたを孤立させまいとする仲介屋が待機するということ。
いじめは本人の耐性の弱さが問題で、人間は傷つけ合って生きるもの、強くなりなさいと諭した坊主がいたことがある。いじめた者はかわらない矛盾。社会的格差増大の中、反論が許されない人間関係の不合理を無視した健康絆論。今回の議論にも「痛みと治癒」「ハイテンションであらねばならぬ無残」が意識化されていない薄さが目立った。
帰りに神保町で懇話会ゲスト講師の古い出版物を古書店ルートに予約して帰宅した。
観てしまったNHKの実態。
夜間傾聴:ふたり
(校正1回目済み)
 
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