2015/09/28 記
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(前回の続きから)
大災害後、行政関係者や医療・介護・福祉関係者も自分の家族とともに被災し、仕事に復帰できない事態になる。このため生活に支援が必要な障がい者が困難に直面する。
仮設入居後も、様々な困難が起きていた。視覚障がい者は、狭い仮設を伝え歩きができる分、手がかり歩行ができる反面、様々な生活用品が部屋に散乱するため、足元が悪くなってしまった。外に出れば、未体験の道路環境にさらされる。敷地外にでれば、歩道の縁が欠けてころがっていたり、マンホールが開いていたりする。付き添いの補助支援がないために、家に拘束されてしまう。これには視覚障害関係の中央団体でも対策に動いていた。派遣補助までは出来ないが、巡回訪問員派遣をはじめ、被災後の困難を取材し、地域の専門職関連ネットに還元した。電話やインターネットが回復しない間、家族の安否も確認とれず、なによりも同居家族以外、知り合いとの出会いがなくなり孤立していった。この知人の減少と孤立は、他の障がいの場合も孤立の傾向は、健常者の場合よりも強く現れた。
この時期、地元以外の災害ボランティアは、現地到着後、宿泊先の確保に苦労する。車で来られた方は、車で仮眠をとれるが、疲労が残ってしまうのだ。ボラセンが宿泊所を準備するが、瓦礫撤去や道路整備などのコースが決まっているボランティアとの摺り合わせが悪く、居心地が悪いことが難となる。
こうしたことから、外部ボランティアの流入規制も始まり、ボラセンから独立して、まずは宿泊先を確保し、地元ボランティアなどの御宅にお願いする例もあった。
ともあれ、障がい者個々人への支援は、そのニーズがありながらも、情報が欠落している。福祉避難所があれば、まずそこに行ってみるのが接点をつくる方法となる。
(つづく)
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市の障害福祉課に行く。私が依頼した拡大読書機は、モニターを接続して使う。ところが画像モニター分の料金が市の補償上限からはみだしてしまうのだ。この機種は単独では拡大読書機として機能しない。果たしてこの機種を補償対象商品として認めてくれるかということで、判断結果を聞きに行ったのだ。
結果はOK。家に拡大読書機がやってくる。帰りヤマダ電機に立ち寄り、画像モニターの値段を見に行った。2~3万円というところだ。準備は整った。
私の目は、両目とも視野の中心から周辺に滲み出すように闇が日rがっている。片側はほとんど失明している。反対側も中央部が見えないので、視野の周辺に意識を向けて外界を見ている。だから疲れるし、見逃しや空間認知の失敗がしょっちゅう起きる。だから老眼も始まっている目の状態では、見えなくなる。だから、練習も兼ねて拡大読書機(19万8千円)を使うことにしたのだ。
しかし、さっそく失敗するとは…。
サポセン・スタッフをしている**さんは、障害福祉課の嘱託もされていた。私が拡大読書機の問い合わせをしている最中、私の目の前を何回か通過しているのに、私は気付かなかった。**さんから挨拶されて、やっと気がついた。気を悪くされていたと思う。申し訳ないが、いつも私はこの一見無視のような状態で人間関係を誤解されている。私の障害は、網膜上の障害で、外見上眼球が濁っているわけでもないため、障害に見えないのだ。
ちょっとがっくりしながら、遅い昼食を食べたが、その木の椅子が悪く、悪い方の足が強烈なこむら返りを起こし、店のコップを割ってしまったのだった。さえない話である。
夜間傾聴:ひとり
(校正2回目済み)