2015/09/05 記
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(前回の続きから)
避難所外の被災者生活は、宮城も岩手も被災者の半数に及ぶという。家屋の損壊が比較的軽かった方や、牧畜業・窯業で家を離れられない方、乳幼児を抱えていた方、寝たきり高齢者を抱えた方、障がい者を抱えた方などだが、多くの方は水の配給、物資の配給、医薬品の欠如などの問題を抱えていながら、必要な生活情報が届いていなかった。情報は公共避難所に集中しており、物資も指定避難所に取りに行かなくてはならなかった。
悲劇的なのは、避難所利用者には「自分ら家屋全壊のものとは違う、幸運だったひとたちだから」と、水や物資の優先受け取りを当たり前と受け取ったこと。避難所外の方には、情報遅れを差別と感じ、物資配給量不足を不公平と感じた。
しかし、避難所外避難生活者は、集団に迷惑をかけるのでとか、要援護者介護という事情が在る。つまり、すぐにでも物資・医療が必要な方の多くは外に分散しているのだが、巡回補佐員の中間配達を制度保証しなかったことは、今後の防災に記憶すべきことだ。
(つづく)
夜間傾聴>なし
(校正1回目済み)