日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

間もなく還暦

2021年02月24日 | 回想

 散歩の道筋、たまに今日はこれだという目的を定めて出かけることもあるが、大方は気の向くままで決まっていない。良く晴れたある日、今の住まいに引っ越すまで住んでいた家のあたりに来ていた。どうなっているか見てみよう、そう思い懐かしい道を歩いた。多くの家々の様子はすっかり変わっていたが、くねくねした狭い道筋は変わっていなかった。

 その家は1964年東京オリンピック開催の直前に父が建てた。五輪景気で資材の値上がりがひどく建築費がアップし、知り合いの建築士が恐縮していた。家が完成して間もなくだった。私は右側を歩いていたら後方から来た大型の二輪車に当て逃げされ負傷、新しい家で五輪をゆっくり見られた。一番印象に残っているのはアベベ選手が金、円谷選手が銅のマラソンになる。

 父はその家に住み始めて2年と経たぬうちに病で入院、再び住むことは叶わなかった。母もこの家から35年前の春、近所の皆さんの合掌に送られた。私は父の建てた家で30年余過ごしたが、新築し引っ越す時に売却した。そんな家の周囲の様子は大きく変わっていた。

 屋敷に立ち入ることはできないが、そばの駐車場から眺めることができた。継時変化は感じたが外観は出るときと変わっておらず大事に住まいしてもらっていることが分かり、立ち寄ってみてよかったと思った。人でいえばまもなく還暦、建築士が「この家は長持ちする」と話したことを思い出したがどのくらい持つのだろうか。
コメント
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