日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

疱瘡の感染対策学ぶ

2021年02月05日 | エッセイサロン
2021年2月5日 中国新聞「広場」掲載
 
 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が10都府県で1カ延長されることになった。厳しいけれど改めて外出を控える重要性に心するとともに、1月4日付 「天風録」を思い出す。
 その中に「庖癒が流行した江戸時代、岩国藩は患者の生活費も負担して隔離政策を採ったという」との1節があった。庖癒とは天然痘のこと。私はこのことをおよそ10年前に知り書き留めていた。
 岩国藩は庖癒を恐れ、藩主を守るためさまざまな方策を取った。発病した本人はもちろん、家族や患者と接した者は、定められた地域に隔離された。隔離後は家族といえども接近すらさせなかった。また、患者の家に対しては隔離療養の費用を支給したという。
 江戸時代、はやり病についてどれほどの情報と知識あったのだろうか。そうした中で、感染症である庖庸との闘いの基本が隔離であり患者との非接触であった。現代医学の下でのコロナ対策と類似していることに驚いている。
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