日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

ドラフト

2015年10月22日 | 回想
 
 
 今年、日本プロ野球機構に届け出た高校生のプロ野球志望届は日本高野連の一覧表を見ると78名とある。プロ野球は入りたいチームに入れるわけではない。この是非は論じられるが、ドラフトという新人選手獲得のためのに開かれる会議、正式には「新人選手選択会議」で決まる。指名選手を引き当てて喜ぶ監督と指名された選手の笑顔が文句なしに一致すると、見ていて「よかった」と思う。広島は1位指名の大商大:岡田明丈投手を獲得した(中国新聞 写真も)。

 毎年、ドラフト会議の報道を見ていると現役時代の高校生の採用活動の辛苦を思い出す。企業は採用数よりも若干多目の求人数を提出する。試験の後に辛いことが起きる、それは不採用になった生徒の学校を訪問し、不採用とした理由を説明することだった。将来ある高校生に、社会へ出る前に厳しい試練を与えることが非常に申し訳なく思い、校門をくぐる足取りは重かった。次のチャンスを活かして、そう願うしかなかった。

 ネットで企業や学校の状況が検索など不可能な時代の話し。高校生の採用には、学校と企業の繋がりの歴史と信頼関係が大事だと決めて採用活動は年間を通して行っていた。ある年だった、訪問した高校の若い進路指導の先生と面会した。「自宅通勤できない企業へは推薦しません」「海(瀬戸内海)の向こうへはお断りします」、何十年と続く関係を説明するが分かってくれない。他校へ依頼するのでと「求人票を返して」と話し持ち返った。翌日、「担当への指導が悪くて」進路指導部長から連絡があり、結果は優秀な生徒さんの推薦をいただいたことがある。

 9月16日が高校生の採用試験解禁日、遠路の受験者には前泊してもらう。夕食を一緒にする、箸を持つまでは緊張しているが料理が出はじめるとそれが解ける。ある年には料理を追加したこともあった。そんな明るい真面目な生徒への不採用通告、誰かがやらねばならなかった。あの頃の生徒らは、今、企業の中堅として活躍していると信じる。
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