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酒を飲むときにつまむものや食べるものを肴と呼ぶ。「主人は晩酌を欠かすことはありませんが、刺身が肴なら文句を言わないので楽です」とある奥さんが近所の魚屋で立ち話。毎日、刺身をつまみに晩酌するとは豪勢なものだ、若い時に思った。
仕事の帰り、仲間と安く一杯やるときの肴は刺身など思いもつかなかった。大方は身の丈にあった乾きもののおつまみだった。その代表格が「柿の種」。ピーナツが混ざっていると豪華版だった。
米菓子の一種でもち米を練って小さく切り、醤油で味付けし焼いた菓子をその形から柿の種という。今の子どもたちはこれは菓子だよと言って、そうだという返事が返ってくるだろうか。腹の足しにはならないのでいくらでもつまめた。
歳を重ねるにつれ柿の種がチーズになったり生チョコだったり、おでんのときも刺身のときも、お店にお任せのときも…、腹一杯のときは「乾きもの」と注文。お店も心得たもので小さな器にごく少量だけのせていた。
柿の白い花を見たのはついこの前のように思ったが、緑色の実がついている。柿を収穫する人がすくなったと聞く。その季節になると道沿いの柿木の根元に落ちてつぶれたそれをよく見る。なんとか工夫ならないものだろうか。
(写真:青い柿の実の味はどんな味だろう)