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☆手塚治虫「火の鳥 未来編」感想

2009年02月16日 23時01分36秒 | 漫画
火の鳥 (2) (角川文庫)手塚治虫「火の鳥 未来編」。
火の鳥が地球の分身であることをすっかり忘れていた。そうか、確かにそんな話があった。
猿田博士がムーピーのタマミといっしょに逃げようと考えるあたりの話は、物語の全体を通してみればあってもなくてもよい話なのだけれど、こういうところに手塚治虫の作家性を感じる。ひっかかりを感じる。
男たちは結局ムーピー的な女を求めているのだなあ。(ムーピーというのは人間に幻想を見せることのできる生物のことです。未来編に登場する唯一の女性キャラクター。)
ナメクジの文明については強烈に印象に残ってた。忘れてなかった。おそらく「火の鳥」の全体を通しても、ナメクジが文明を作るというのは最も印象に残る設定だと思う。
死んだ猿田博士が宇宙に飛ばされて、火の鳥が彼の復活を宣言するためにわざわざ登場するが、未来編では復活しなかった。そもそも未来編と黎明編はどういう関係にあるのかがよく分からないのだけれど、猿田博士が地球の周りをぐるぐる回っているうちに人類が出来て猿田彦がハチに刺されて鼻が大きくなったということなのだろうか。だとしたら、猿田彦は猿田博士が復活したということになるのだろうか、ならないのだろうか。
そのようなどうでもいいことも考えながら引き続き読んでいきたい。
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☆手塚治虫「火の鳥 黎明編」

2009年02月16日 00時30分24秒 | 漫画
火の鳥 (1) (角川文庫)学生時代に読んだ時に、おもしろかったけれどところどころで退屈した記憶もあったのだが、案外そんなことはなく楽しんで手塚治虫の「火の鳥 黎明編」を読めた。ほんとにもっと退屈するかと思ったのだが、おもしろかった。ただのエコエコベレー帽おじさんではない。
黒澤明の映画を馬鹿にしてたけど、見てみると結構面白かったという感じ。
昭和の巨匠を侮ってはいけない。
火の鳥の顔は鳥なのに目がぱっちりしていて「リボンの騎士」のようなのだが(、というか手塚治虫的美少女顔なのだが)、そのせいで首を切られたりすると結構怖い。
どの話だったか忘れたが、鳥人間の惑星の話で、愛する男のために自分の脚を食べさせるかなんかそういう話があって結構怖かったのを覚えている。
「ジャングル大帝」の最終回は雪山で遭難してヒゲオヤジにレオが自分を食べさせる話らしいし、そのような話を手塚治虫はよく書いているのかもしれない。
今回の「黎明編」では、猿田彦の大きくなった鼻をナギが舐めるところがあり、こういうところが手塚治虫的なのだなあと思った。案外谷崎潤一郎とかに近いのかもしれない。
なまの肉体の感じを描いている。
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