1853年から1961年の18年間、琉球に来航したフランス、アメリカ、オランダ、ペルー等の強圧的交易、布教活動に苦闘外交する琉球王家の苦闘史を歴史資料で300ページ近く検証記述の本書には感嘆です。琉球・尚家王朝の外交を数々の歴史資料文章を原文のまま、随所に掲載していますが、読むのは大変でした。 隠忍自重、薩摩、徳川幕府、清国の3者の意向を忖度、配慮しつつ必死で防衛、交渉する琉球・尚家の外交活動には米国、日本、中国の狭間で生き延びる沖縄の現在を思います。それにしても、沖縄歴史上神格化?されていたあのベッテルハイムの8年間に亘る沖縄での果敢なキリスト布教活動を本書で始めて知りました。本書を読んで思うことはヨーロッパ、中国、日本の強圧に隠忍自重、非武装で交渉生き延びた沖縄の歴史経験は今後相対立、拮抗する中国、アメリカ、日本の仲介、橋頭堡になるのでは!
それにしてもこの得難い貴重な琉球史書が何故、琉球大や沖縄大ではなく、名古屋大からの出版だったのだろう?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます