定額給付金の行方

2009-01-20 00:00:31 | 市民A
不評きわまりないのが、『定額給付金』である。世論調査によれば、過半の人が反対しているし、さらに景気浮揚効果はない、と言われている。とはいえ、支給が決まれば、受け取らない人はほとんどいないだろうということは、ほぼ明確である(受け取らないのは民主党議員ぐらいか)。高額所得者の辞退が議論されているが、高額所得者は払う税金も多いのだから、「税金を返してもらう感覚」で、受給者の列に並ぶだろうし、「おカネに辛い」というのが、経済的成功者の基本だからだ。そして、たぶん『定額給付金詐欺』が多発するだろう。場合によっては、高齢者の銀行口座に振り込むからといって口座番号を聞き込んだりして・・、あるいは、代わりに受け取ってくるからという『代行詐欺』とか。

ところで、果たしていくらもらえるのか、というと、原則は、一人12,000円。

今もって、なぜ、きりのいい1万円でなく中途半端な1万2千円なのかについては、よくわからない。端数の2千円は言い出した政党への寄付金になるのだろうか。

そして、日本の人口は1億2800万人。1万2千円を掛けると1兆5400億円である。2兆円とはかなり差がある。調べてみると、65歳以上の人と、18歳以下の人は、8千円を上乗せして、2万円出すそうだ。こどもや老人に厚く、一般成人に少ないということからしてよくわからない。同じ出すにしても、全国民に平等に1万円出すだけなら1兆2800億円だから、7000億円も少なくても済む。


では、この2兆円が、景気浮揚策になるのかということ。つまり使い道である。そうでなくても貯蓄率の高い国民が、消費に使うのだろうか、あるいは、それは波及効果を生むのか?ということ。

これが、なかなか難しい。第一、波及効果など、日本で考えられるのだろうか、ということになる。もらったおカネで、衣料品のバーゲン(アウトレット店と言い換えてもいい)に行って、ブランド品の長期在庫品を買っても、世間の現金の回転がよくなっても、所詮、売れたのは在庫品。売れた分を追加生産して補充したりはしない。せいぜい企業収益が、その分だけ改善して、法人税で40%が国庫に回収されるだけだ。

そして、何より中途半端な額である。盛大に使える額じゃない。鼻血のたまった独身男性が、フーゾク店で使い、サービスを供用した女性が、口直しにホストクラブに通って、とか、肉体サービス提供業ではマネーリングの図が描けるかもしれないが、しょせん虚しい。


そして、そろそろ年度末になり、自分のことを考えると、ちょうど給付金の時期に現金支出が必要なことを思い出す。自分だけではなく、日本中。

自動車税。

毎年、4月1日の自動車所有者が課税される重税である。もともと昭和15年に戦費調達のために始まった税金である。普通のクルマであれば、排気量によって、3万円から5万円くらいを5月末までに現金で支払う。日本の自動車税の総額は、1兆7000億円と言われているので、ほぼ定額給付金と同レベルである。

現在、多くの日本人は、給料とか年金とか、普通預金の口座で流動性を確保している。給料は銀行口座に入金されるが、それは普通預金である。運よく収入より支出が少ないと残高が増えるし、逆なら残高は減る。残高が1万円とか2万円とか増えても減ってもそれで、盛大に使おうとは思わない。

つまり、給付金がなければ、数万円の自動車税は、普通預金から引き出され、残高が減ることになるが、給付金という現金があれば、それが自動車税の原資になるだろうから、給付金の分だけ普通預金が増える勘定になる。

つまり、それで終わりだろう。

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