紫式部追跡(6)

2024-03-24 00:00:19 | 歴史
今回は、紫式部とは強い関連性がない貴船神社のこと。鞍馬寺よりも奥にある。賀茂川の源流である貴船川の水神を祀っている。神話時代から続いているかもしれない神社である。実質的には水という人や神を超える自然物に対する人間の存在が霊感を生み出していると考えられる。弥生時代の信仰と通じるものが感じられるというか、源流なのかもしれない。



現在の貴船神社は、本宮、結社、奥宮と続いている。平安時代には奥宮が信仰の中心だったが、大洪水の後、下流に本宮が移された。



京都北山の奥にあり、公共交通機関もここまでというのに多くの参拝者が訪れていた。確かにパワースポットのように自然の力に包まれている。



平安時代の女流作家と言えば和泉式部が夫の愛を取り戻すために貴船神社に祈願をし、思い通りになったとも言われる(ただし、夫は短命に終わることになる)。おそらくは魅力的な女性であって多くの皇族や上級貴族と濃厚な恋愛を重ね、紫式部からは「品がない」とあきれられていたようだ。今回のNHK大河に登場するのか、その場合、誰が演じるのか。今回のキャストはすべて個性的俳優ばかりなので、あまりに品のない光源氏の女性バージョンのような女優が登場すると一気に喜劇化してしまうかもしれない。

平安時代に戻ると、多くの貴族の娘たちは人生に思うところがあると、それぞれお気に入りのパワースポットへ行っていたようで和泉式部にとっては貴船神社、だったのだろう。

赤染衛門はあちこちにお得意の寺社があったらしく、清少納言はもっと現実的に近場の下賀茂神社を愛用していたような気がする。では紫式部のパワースポットはどこだったのだろう。

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