正月の膳

2007-01-02 00:00:50 | 市民A
a810b6ba.jpg全然大した話ではないが、東急沿線の情報誌「SALUS」におせち料理のことが書かれていた。その中に、各種おせちの「めでたいいわれ」が紹介されていた。ほぼ知っているつもりだったが、一つ穴があった。それは「伊達巻き」。まず、その前に他のおせちを一蹴してみる。

海老:曲がった腰が長寿を意味し、長生の祈りがこめられている。
   実際には、腰がまっすぐなのに心の捻じ曲がった老人も多い。

栗きんとん:漢字で「金団」と書くところから、財宝で豊かなことを意味する。
   「借金頓死」というきんとんを食わないように。

田作り:ゴマメが肥料だったことを意味するそうだ。五万米と書くそうだ。
   五万米ドルの方がいいとか・・

紅白かまぼこ:半円形が日の出を意味するので縁起いい。紅は魔除で白は清浄。
   赤が愛人、白が正妻を意味するわけではない。想像するのは自由だが。

昆布巻き:コブはヨロコブに繋がるという。別名、ひろめともいい、有名になること。
   昆布巻きは干瓢で巻かれるが、二口で食べようとして、うっかり干瓢の紐を噛み切ると、バラバラになって悲惨な結果になる。喜びはイッキに楽しめということだろう。

黒豆:豆は、「まめに」ということで、黒豆のように日に焼けるまでまめまめしく働けということ。
   英国人に捕まって、米国へ送られたアフリカ系アメリカ人の先祖が、綿花畑で毎日主食にしていたそうだ。

八つ頭:親イモの周りに子イモ、孫イモが八方につく八つ頭は人の上に立てるようにということ。
   親分にぶらさがる集団は純日本的美徳だったわけだ。

数の子:もちろん子孫繁栄の象徴。
   もっとも、ニシンは大量に卵を産むが、それは成魚になるまでに大半が息果てるからである。卵が多いことは生存競争の厳しいことを意味すると考えれば、果して、めでたいのだろうか。


そして、伊達巻きだが、江戸っ子の「伊達」を意味すると同時に、昔の書物の形が巻物だったことから、「文化や教養が見につくこと」を願うことに繋がるそうだ。この書物との連想は知らなかった。思えば、ブログというのも、過去からずっと繋がっているものなので、抽象的に考えれば、巻物なのかもしれない。


a810b6ba.jpg食べ物のついでに、とらやの羊羹を口にすることができた。「阿波の風」という新味。とらやの羊羹は手土産に買うことはあるが、あまり貰ったこともないのだが、黒蜜の味をうっすらと感じるがどうなのだろう。阿波といえば「鳴門金時」というサツマイモをイメージしてしまうが、そんなことはないのだろう。質量と硬さのある一品。

私の胃袋におさまるまでに、複雑な所有権移転の経路があったようだが・・、マエは問わない。  


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