豊洲地下水から異常ベンゼン値

2017-01-16 00:00:01 | 市民A
豊洲問題が五輪問題と差し替えになって衆目の関心が薄れ、やっと築地からの移転が動き始めそうな段階で、ふたたび激震が始まった。地下水のモニタリングでベンゼンが大幅に増加したことと、今まで検出されなかったシアンが検出された。

まず、前回までの数字と大きく異なるということで、採取方法などのチェックをするということだが、そういう今回限りの技術的問題なのか、あるいは今までの採取方法が「恣意的に怪しい」のかという大問題がある。

よく公共工事、特に道路工事などでは、舗装の厚さを検査するのが難しく、完成した道路をランダムに検査官が穴を開けて検査すべきところを、業者が推奨する地点だけの厚さを調べて合格させるということが過去には行われていたとも聞くが、地下水の調査では不正行為はなかったのだろうか。あるいは採取方法が異なるとか。まあ、種も仕掛けもないという前提で考えると、その数字は何を意味するのかというと、安易に盛り土なんかしたからなのではないだろうか。

もともとベンゼンは気体になりやすい物質だし、その有害さというのは気化したベンゼンを大量に吸い込む(あるいは少量を継続的に吸い込む)ことによる発ガンリスクが高いこと。土を盛るのでは、結局は長期間すこしずつ気化して空中に現れてくるわけだ。だから、被害を受けるのは消費者ではなく、市場で働く労働者。40年間市場一筋で働くような人が一番危ない。消費者だって労働者だって被害があっては困るのは同じだ。

ベンゼンやシアンが存在するということはそれ自体大問題であって不適切な場所としか言えないが、使うとなれば土をかけるのではなく、数年間、土を掘り返して全部蒸発させる(あるいは濃度の高い場所は焼却処理)べきではなかったのだろうか。大気は圧倒的に大きな体積なので、特に被害を受けるような人はいないはずだし。

大気放出というとびっくりする人が多いのかもしれないが、土をかぶせてごまかす方が長期的には問題だったような気がする。

実はもう一つの可能性は、盛り土や大型の建物を地上に建てたために、空気中に徐々に逃げていくはずのベンゼンが気化できずに地下に滞留している可能性。これまた問題。


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