GO(2001年・映画)

2013-10-29 00:00:15 | 映画・演劇・Video
2001年、小説『GO(金城一紀著)』を原作とし、宮藤官九郎が脚本を書き、行定勲が監督。主演の在日の青年を窪塚洋介、恋人の日本女性(父親は元左翼の実業家)を柴咲コウが演じている。と書けば豪華キャストだが、実は窪塚、柴咲もまだ新人。クドカンも直木賞作品のストーリーを勝手に捻じ曲げるわけにはいかなかっただろうし、本人もまだ大きな顔もできなかった頃だし、監督と原作の板挟みの中で、少しでも自分らしさを書き加えようと苦心したのだろうと推測。
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そういう意味では、青年の両親を山崎努と大竹しのぶという万能役者が演じているので、まあ、暴力と差別と友情が交錯する微妙な作品が、なんとかバランスを保ちながら、とりあえずの結末をつけることができたのだろう。

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ストーリーはザクッといえば、民族学校へ行っていた青年のことを密かに思った両親が、ハワイ旅行に行くことを言い訳として第一段階として国籍を北から南へ移動する。さらに本人をそそのかして、日本の高校に入学させる。ただ、そこでは差別があったり・・逆切れしたり・・一方で、ボクサーだった親譲りのケンカと日本人になりたいための落語鑑賞と・・

で、揺れ動く感情の中で出会った日本人女性との交際が、途中でカミングアウトしたときに、崩れ始め・・

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あとは、だいたい想像の通りとなってサプライズはないのだが、登場人物の、90%位のキャストが、心が捻じ曲がった役なので、監督の指導も大変だったのではないだろうか。原作を読み違えていて勘違い演技をしたりとか。特に新人。

本映画『GO』は、東映の配給で当時、大量の映画賞を持って行ったのだが、最後に解けない疑問がある。本作公開の2週間前に日活配給の『GO!』が上映開始されている。紛らわしいタイトルの上に、さらにこちらにも山崎努氏が出演している。なんでそんなことになったのか?ということと、山崎氏は手帳にスケジュールを書くときに、どうやって区別したのだろうか。「G」と「!」とか書いたのかな・・


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