文庫用ブックカバーのこと

2022-10-12 00:00:25 | 市民A
倉敷に住んでいた数年の間に、いくつかの布製品を購入したが、いまでも愛用しているものもある。

それが倉敷帆布のブックカバー。




倉敷帆布というのは、倉敷で織られる帆布(はんぷ)という意味と倉敷帆布(株)という会社の製品という二つの意味がある。帆布とは船の帆のことで、帆船(ヨット)で使われる。

船の歴史というのはある意味で軍艦の歴史のようなところもあり、大航海時代にポルトガル、スペイン、オランダのような海賊国家の興亡は帆船の戦いによっていた。

日本では鎖国期間中に帆船から蒸気船の時代に変わっていき、ペリーが来寇した時は帆船2、蒸気船2だったのだが、全部蒸気船に見せかけるための蒸気船と帆船をロープでつなぎ、蒸気船が2隻分の馬力で1隻を曳航していたそうだ。

つまり、日本での帆船は軍艦用ではなくヨット用だった。



そして、文庫本のサイズは出版社によって異なるのだが、ほとんどの文庫本に使えるのが倉敷帆布のブックカバー。つまり、本よりも二回りほど大きい。

現在、このカバーを付けているのが古本市で購入した「快楽亭ブラック集」というちくま文庫の一冊。快楽亭ブラックというと名前には思えないだろうが「オーストラリア生まれの英国人」。わけあって、明治前半の日本に住み、日本語で探偵小説を書いたり、落語を話したり、奇術を演じたりしていた。

最近、2代目快楽亭ブラックなる人物が登場。本家とは無関係!

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