「ほんまに」10年後の本屋

2011-08-18 00:00:52 | 書評
神戸の海文堂書店で何冊か買った雑誌の中の一冊が、「ほんまに Vol.11」。

海文堂の出版なので、ずいぶんと堅い。高校野球のピッチャーみたいに、ストレートとカーブしかないような感じ。今回の目玉は、非カリスマ書店員座談会として「10年後も本屋でメシが食えるのか」という特集。

honmani


神戸の大型書店として登場したのがジュンク堂の店員3名。だいたい座談会は6名で行うのに、司会者の海文堂店員1の他は小型書店2名とジュンク堂。実際、電子書籍の問題を論ずる前に、大型書店と小型書店との格差があるわけだ。

だから、問題は電子書籍VS紙媒体と、アマゾンVS大型書店VS小型書店という二つあるわけだ。

それと出版の側の問題として、洪水のようにたくさん本が出版される一方、売れる本が少ないのと、かといって「本屋大賞」という良質なセレクションが、あっという間に商業主義にまみれてしまったり、結局、全国規模の賞になってしまえば、地方の本屋さんの仕掛けなんか受賞できるわけない、ということになってしまうそうだ。

大型書店になれば、店員だって他のコーナーのことなんかわからなくなるし、顧客だって、アマゾン風に、目的の書棚に直行して、あっと言う間に1冊を買って帰る人が増えているそうだ。

で、電子書籍のことだが、紙媒体だけの作家、紙と電子書籍の同時発売する作家、電子媒体だけを売る作家とわかれるだろうということである。(個人的には、人気作家が、出版社を介せずに直接自分で電子書籍を格安で販売を始めた場合、一気に電子書籍が進むのではないかと思っている。

個人的には、首都圏に住んでいると、通勤電車の中が節電で暗くなってしまい、紙媒体の本では照度不足で読めないということになっているので、もっと革新的な機種が登場したなら一気に電子化が拡大するのではないかと思うのである。


ところで、本誌で紹介されている「戦後」の思想-カントからハーバーマスへ(細見和之著)だが、ちょっと読んでみたいような気もするが、簡単過ぎるような気もする。大型書店でしか売ってないだろうから、手にとってみようかと思うのである。


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