シリパ岬からロウソク岩へ

2023-07-17 00:00:26 | たび
余市の市街地から北西方面、つまり積丹半島の海岸沿いに延びる国道229号線を進むと、右前方に見えるのが、余市のシンボルであるシリパ岬。形状的には左から右へ伸びる尾根が、突然に海に崩れ落ちたように見える。数万年かそれ以上前かもしれないが、何らかの巨大な崩落があったのだろうか。シリパはアイヌ語で「山の頭」という意味らしいが、さらに意味が解らない。



この峠の部分は内陸に迂回して、再び国道は海岸線に出て、遠くの海を眺めると奇岩が見えてくる。観光の目的としていたロウソク岩だが、思っていたよりもずっと海の先の方にある。



しかし、この奇岩だが、大きな岩が波の力によって浸食され、もはや鉛筆のように細くなったということだろうが、信じがたい。この細長い奇岩のまわりにあった岩はどこに行ったのだろう。



国道229号線はまだ遥か先に伸びていくが、数分先には1996年2月10日午前8時10分頃に発生した「豊浜トンネル崩落事故」の現場近くに到達する。路線バス、乗用車2台を一瞬で押しつぶし、主に通学・通勤途中だった20名が圧死した。もう27年も経ったのかというのが実感。たまたまトンネルの崩落と路線バスの運行が重なるとは、まったく不条理だ。意気地なくUターンする。