スウィングガールズ(2004年映画)

2016-10-20 00:00:18 | 映画・演劇・Video
2004年に公開された音楽映画。日本には非常に多い、ビギナーズサクセスストーリーだ。

メインキャストは、最後に重大なお役目が回ってくる上野樹里、難読苗字の貫地谷しほりと本仮屋ユイカ、平岡祐太など当時18歳前後の等身大の高校生役。そして、とんでもない数学教師の竹中直人がニセジャズメンになる。

swinggirls


ストーリーは以下。(借り物を編集)

東北地方の田舎町。食あたりで倒れた吹奏楽部の代わりに、急遽集められた落ちこぼれ13人と、リコーダーとギターとベースしか出来ない3人という16人の女子高生。たったひとり難を逃れた吹奏楽部の1年生・拓雄と共に、野球部の応援の為にビッグバンドを結成することになった。猛特訓を開始するが、演奏の楽しさを知った矢先、吹奏楽部が復活。17人の夏休みは、不完全燃焼のまま終わってしまう。

だが、一度知ったスウィングの楽しさは忘れられるものではない。大奮闘の末に楽器をゲットした彼らは、隠れジャズマニアの数学教師の指導の下、演奏も徐々に様になっていく。そして、ビッグバンド“Swing Girls and a Boy”は“東北学生音楽祭”に出場。満員の会場で、みごとな演奏を披露するのであった。


まず、ストーリーがギリギリでつなぐような際どい造りになっている。1年生の男子が食中毒にならなかったのは、仕出し弁当の中の一人分を女子高生が途中で盗み食いしてしまって数が1個少なかったせいで、退部届を出そうとしていたのに、逆にたった一人の部員になってしまう。

中古の楽器がすぐに壊れてしまっても、溶接マンが登場。竹中直人はジャズれないジャズメンなのだが、女子高生に教えることになり、ジャズ学校に通うが、大会直前に秘密が漏えいし始める。

そして、あまり目立っていなかった上野樹里に大変なお役目が回ってくる。音楽祭への申し込み。そして、うっかりして申し込みが遅れたため、申し込み失敗。今更言い出せない底の浅い秘密ができてしまう。そして当日。出場できるものと信じて疑っていない16人+上野樹里の17人の集団を乗せた列車は、会場に向かって動き出すわけだ。

そこで、またしても奇跡が起きるわけだが、東北学生音楽祭が興奮に渦に包まれるところで映画は終わるのだが、いかにも日本的だよね。米国映画だったら、この先に全国チャンピオンがあって、さらに世界チャンピオンになるわけだ。ロッキーのように。あるいは、さらにチャンピオンの墜落があったり復活があったり引退があったりと続くはずだ。

当時18歳だった女優は子供と大人の間の時代を演じたのだが、12年経って約30歳。地位を確立した人もいれば、奮闘中の人もいる。一方、竹中直人の容姿は12年経っても一向に変わらない。もしかしたら当時より12年前でも変わっていないのかもしれない。今度経年劣化度を調べてみなければならないだろう。