バレーボール会場の行方

2016-10-17 00:00:09 | スポーツ
五輪の総費用3兆円超に驚き、急遽費用削減を考え始めたようで、会場問題でまな板に乗ったのが、ボート・カヌー競技用の海の森水上競技場と水泳用のアクアティックスセンター、それとバレーボールの有明アリーナといわれる。

現在、最ももめているのがボート会場なのは周知のことだが、まず「復興五輪」と言っているが、それは国内問題のわけだ。それと復興にどういう関係があるのか不明だ。工事費は東京都が払うのだろうか。もう一つ、宮城県で何もやらないわけではなく、宮城スタジアムはサッカーで使用されることにすでになっている。(札幌もだ。)もっといえば、4年も先に、まだ「復興」なんて言っていていいのだろうか。

それと、アクアティックスセンターと有明アリーナを新設しなかったら、新設される大構築物は国立競技場だけということになるが、それは単なる建て替えなのだ。それだけやっても3兆円超が3兆円弱になるというだけのことで、削るべきはレガシーとなって残る建築費なのだろうかと疑問を感じざるを得ない。資産に変わるコストと一回限りで後に残らないコストを並べて考えるべきではないだろう。

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で、個別論で、バレーボール会場と噂される横浜アリーナだが、座席数はすでに五輪基準を超えている(17000>15000)。晴海からの移動時間も、もうすぐ第三京浜の港北ICと湾岸道路がダイレクトに繋がるので1時間以内だろう。というか、日産スタジアム(WC日本大会の決勝の会場)は2キロ位の場所で、五輪でもサッカー会場となるのだから、問題ないだろう。新横浜駅から歩5分だ。また、バレーボールの世界大会を開催したことがある。

世界では、東京の人口は3000万人と考えていて、東京、埼玉、千葉、神奈川の合計が東京と思っている。

しかし、横浜アリーナには問題はいくつかあると言われている。駐車場と練習用コート。たまたま、アリーナに行くことがあったのだが、アリーナ自体には数十台しか駐車場がないようだ。近隣にも大きな駐車場はなく、立体自走式の駐車場をいつもつかうのだが、対面交通の上、狭く、ほとんどの普通の乗用車は黄色の駐車枠からはみ出してしまうので、さらに中でのクルマの移動は難しい。どうみても、大問題だ。

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といって、日産スタジアム側にはたくさん駐車場があり、五輪日程的にはサッカーとバレーはかぶるが相互融通するようなことが必要かと思う。というか、別途横浜スタジアムが野球・ソフトボール会場になっているが、あそこは中華街の入り口だし、駐車場は、現状ですらほとんどないのだから、それこそ問題だと思える。

そして、最大の問題は、練習コート。アリーナ内にある練習用のコートは、バスケットボール用なので、天井が低いということ。世界大会の時には、横浜市内の大学の体育館などを借りたそうだが、五輪ではそうはいかないだろう。もともと、バスケットボールを想定したアリーナだからだ。これはやはり難しいような気がするが、よく考えると、ここでバスケットを開けばいいわけだ。調べると、バスケとバレーはまったく同時に開催されるので、別々の会場が必要なのだが、今、バスケの会場と決まっているのはさいたまアリーナだ。横浜アリーナより少し大きい。そこで、バレーを開催して、バスケを横浜アリーナに回せばいい。(到底各団体と合意ができるとは思わないが)

埼玉県がバレーは嫌だというのなら、ボート会場付きで県知事を懐柔すればいいのではないだろうか。

重ねて書くが、前のオリンピックの時は、国立競技場、駒沢競技場、代々木体育館1、2、武道館他といった施設が残ったのに、今回は何も作らないというのは、ちょっと変じゃないだろうか。