写真で辿る「坂本龍馬の生きた時代」

2010-01-31 00:00:58 | 美術館・博物館・工芸品
ryuma1FUJIFILM SQUARE(六本木のミッドタウン1階)で開催中の「坂本龍馬の生きた時代」(1.16~2.25)を覗く。

幕末歴史ファンには見逃せない写真が大量に出展されている。当時の登場人物というのは、薩長土肥側も幕府側もみな若い。そして龍馬以外の多くの登場人物は明治時代になっても活躍を続けている。

幕末に登場した時は20歳台の青年でも、明治になり40になり50になっていく。そのため、現在の我々が知る伊藤博文や板垣退助の写真というのは、若い時のものじゃないわけだ。

ところが、実は幕末に日本に入ってきた写真技術だが、結構、大流行していたらしく海外の博物館などにも数多く残っているらしい。それらの写真こそ、幕末当時の歴史の主人公たちの素顔なのだ。

展覧会のタイトルは龍馬ということになっているが、龍馬に限らず、幕末登場人物の若い時の写真が明治天皇はじめ、数多く並んでいる。大久保利通の顔なんて、結構ぶさいくだ。

そして、有名な龍馬の立ち姿。ちょっと気取っているのだが、写真技術としては、一枚限りの現像ではなく、何枚も焼き増しできるような版になっているそうだ。おそらく、写真を名刺代わりに配っていたのではないかと推定されるそうだ。

つまり、この写真によって、坂本龍馬暗殺計画が立てられたのではないかと、ちょっと思った。

ryuma2なお、会場では、別途、「幕末イケメンコンテスト」が行われている。幕末登場人物10人の写真の下に、花マークのシールを貼っていくのだが、10人の中の二人に投票は集中している。

坂本龍馬と土方歳三である。

当然だろう。二人とも自己を曲げることなく一介の小市民から名を上げたわけだ。

さらに、土方はどうみても二枚目だ。農民の出であり、武士としての教育を受けていたわけでもないのに、結果としては、「最後のサムライ」として、封建制度の幕引き役になった。

龍馬の方は、その開明的な思想が、薩長に渦巻いていた尊王攘夷思想を捨てさせたとも言える。まあ、日本で最初の「自由人」の類である。

ところで、イケメンとして女性に人気のある坂本龍馬だが、伊藤博文ほどではないが、ある欠陥が指摘されている。

女好き。

タイガーと同病だ。150年も経てば、タイガーファンも許してくれるだろう。