本年100冊目に読んだのは、車谷長吉氏の「赤目四十八瀧心中未遂」。毎年百冊読みを目標にしていて、99冊目の後、油断していて本当に年末の一冊になった。
ところが、
この本、年末に読むには、あまりにも重く、暗く、そして息苦しい。
車谷氏は、現代稀にみる私小説作家ということだ。私小説がなかなか現代に成立しにくいのは、小説より奇なる事件が世情に現れるからで、並大抵な実生活をいくら書いても小説っぽくならない。
それを成り立たせる、この圧倒的な尼崎の底辺の生活。林芙美子の放浪記も真っ青のアングラ社会である。
大学卒業後、なんらかの悪運に見舞われ底辺社会を放浪する主人公と、その底辺にまで待ち構える落とし穴にはまった女のドロドログチャグチャな絡み合い、生き地獄・・・
まあ、良い年になりますように・・
でも、たぶん来年には何冊か、車谷地獄小説を読むような予感がある。
ところが、
この本、年末に読むには、あまりにも重く、暗く、そして息苦しい。
車谷氏は、現代稀にみる私小説作家ということだ。私小説がなかなか現代に成立しにくいのは、小説より奇なる事件が世情に現れるからで、並大抵な実生活をいくら書いても小説っぽくならない。
それを成り立たせる、この圧倒的な尼崎の底辺の生活。林芙美子の放浪記も真っ青のアングラ社会である。
大学卒業後、なんらかの悪運に見舞われ底辺社会を放浪する主人公と、その底辺にまで待ち構える落とし穴にはまった女のドロドログチャグチャな絡み合い、生き地獄・・・
まあ、良い年になりますように・・
でも、たぶん来年には何冊か、車谷地獄小説を読むような予感がある。