千夜一夜

2009-12-05 00:00:17 | しょうぎ
senyaichiya1以前、先崎八段の著書の中で、「プロ棋士が頭の体操のために解く詰将棋集」としてとりあげられていた堅山道助氏の「千夜一夜」。

いわゆる実戦形とは対極にある珍形図式ということだそうだが、実際にはあまり気にならない。ある程度詰将棋を楽しむようになると、実戦形というのはちょっと鼻につくようになる。だいたい、香車と桂馬を配置し、コーナーを使うのだから、詰みやすい。

そういうことで、適度な難易度の作ということだろう。ただし、手数は長い物が多い。正確な読みが要求される。


senyaichiya2ところで、この堅山氏だが、外交官だった。大使経験もある。

たまたまボリビア大使だった平成8年に、同様に将棋好きの大使仲間に隣国ペルーの青木大使がいた。そして、青木大使が主催のパーティに行こうか行くまいかという状態で、たまたま妻の企画していた旅行の方を選んだがため、日本大使館襲撃大量人質事件の難を逃れたということだそうだ。

そして、今度は人質解放交渉の中心として活躍されたそうだが、有名な「詰将棋パラダイス差し入れ」という作戦が行われたわけだ。そこに何らかの指示が書かれていて、特殊部隊突入の情報が伝達されたとも言われるのだが、それらについて、この詰将棋集「千夜一夜」の後半のエッセイ集のところに記載されている。

その件については、少しまとめてから、改めて章を改めることにする。


さて、11月21日出題作の解答。



▲3四飛成 △同桂 ▲1七桂 △3六玉 ▲1四飛成 △3五玉 ▲2五馬まで7手詰め。

下から上に追い出すという妙な構造である。狭いエリアに大駒を配置すると、余詰めとか受け方の変同とか、面倒なことが多い。手数が短いと特にそういうことがおきる。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題は、再び「ややこし系」。大技なのか小技なのか。




最後のとどめは、どの駒か?

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手を手数と酷評を記していただければ、正誤判断。