スロープレーとマント

2009-12-22 00:00:40 | スポーツ
先週末のゴルフのこと。千葉県にある難関コース「K」に行ったのだが。

ki1「冬のK」というのは、難関の上にも難関というのがメンバーの間では有名になっている。ティーグラウンドはレギュラーティーが後ろに下がるし(バックティーの位置)、グリーンはトーナメント並みに速いし、さらにカップはグリーンの端の方の池とかアリソンバンカーの近くに切られる。

元々、大きな池や巨大なバンカー、さらにフェアウェーでも平らな場所はないし、ベアグランドみたいな場所もある。グリーンは横長で縦の許容度はない。スピンボールが必須。

どうして冬が難しいかというと、一般客が終わった後、トーナメントプロがシーズンオフの調整にくるから、それに合わせた難易度になっている。

で、予め嫌な予感を持っていて、スポーツ用のマントを持って行った。もちろんマントを着たままクラブを振るわけじゃない。

前の組が、超超スロープレーだった。さらにキャディ抜きのセルフ。2000円くらい安いのだろうか。しかし、初心者的でもないだろうに50がらみの男4人で、なかなか前に進まない。

下手な人が来てはならないコースであるということは、論外として、ルールやしきたりをよく知らないのではないかと思うわけだ。

まず、ボールがホールより遠い人から打つという鉄則がわかっていないようだ。一番後ろ(つまり比較的下手な人)が、最後に打っている。その時、前の人はボールの進行方向を歩いているのだから、見ていても大変危険だ。どうせ保険に入っていないのだろう。

ボールの予備を持っていないので、OBを打つたびカートまで取りに行く。

念入りにパターのラインを読むが、ワンパットで入らない。

さらに、ピンフラッグを抜いた後、後ろの組が誤解しないよう縦向きではなく横向きにもたなければならないのだが、縦にして持つので、思わず後ろから打ちそうになる。

渋滞が何組にも影響し始め、係員がやってきて、赤や青の旗を振って、早くプレーするように促すのだが、一向にわからない。まあ、「早く打つように」とは言わないもので、「後ろが詰まっています」というような婉曲的な言い方をするので、わからない人にはわからない。

ki2ブッシュのような場所にボールを打ち込めば、そこには「マムシに注意」と書かれているのだが、ゴルフ場用語では「ボールを探さないように」という隠語になる。もちろんOBなのに規定通り5分探そうとする。

さらに落し物が多い。最初はヘッドカバーを忘れていた。キャデイマスター室に無線連絡。さらに、乗用カートのリモコンを落としていた。リモコンなしでカートを使うとさらに遅れるので、またも無線連絡。取りに来た係員に、「前の人から順に打っている」という情報を提供する。前に行って何か話していたが、改善の兆候なし。

そこで、こういうこともあろうかと、遠目でもわかるように、用意していた防寒用の派手なマントを着こむ。なぜ、マントを着るのか見ればわかりそうなものだが、彼らにはわからないのだろう。

こういう時こそ、一発、前の組の中にボールを打ち込んでやろうかと思う。実は、よく打ち込むことが多い。

しかし、打ちこまれると、カッとする人も多い。古くは関ヶ原の戦いでも、裏切るか否かはっきりしない小早川某の陣に家康は鉄砲で一発お見舞いした。そうしたら歴史が動いた。

見かけは、あまり強そうに見えない4人組だが、凶器となりうるゴルフクラブを持っている。あんなものを振り回されたら、困る。あのタイガー・ウッズですら、奥さんが振り回すクラブから逃れようとキャディラックのライトバンに乗って迷走したが、私の近くに逃走用として使えるのは、歩くよりも遅いカートだけである。

しかも、最近は走ると首の骨が痛む。ガキの頃、喧嘩で頭突きを連発していた後遺症だろう。

やはり、言うこと利かすには、愛人同伴の暴力的団体役員風の風体でなければならないのだろうか。