GO!GO! Freedom!

2006-01-30 00:00:11 | 市民A
17b7a73f.jpg先週末、HIS社の株主総会があった。HISは格安航空券販売から出発した旅行会社だが、今や日本のトップ企業。創始者の澤田秀雄氏は今でも3割強の株を持つ大株主で、代表権は鈴木社長に任せているものの実質的には彼の会社である。

そして業績は17年10月期も昨年比売上げ15%アップ。株式分割は一昨年1:1.5で実施したが、1年で分割前の株価に戻った。つまり、持っているだけで資産が1.5倍になるわけだ。ところが、先日株価が急落した。原因は、澤田氏が持つ、もう一つの会社であるHS証券の副社長が沖縄で怪死したことによる。

新宿のヒルトンで行われた株主総会では、それに関しての質問があった。澤田氏本人から聞きたかったのだが、総会議長の鈴木社長が「資本関係も、取引関係もない」と説明した。まあ、予想通りだが、半分くらい安心できた。実際には、澤田氏がコケるとHISもコケる可能性があるということなのだから、HIS側の回答だけではやや不完全か。沖縄の事件のその後は、よくわからないし、壇上の澤田氏の表情からは何も読めなかった。

そして、質疑だが、あまりリアルに書くと株主として損なので、アバウトで書くと、「チケットサービスは良好だが、ホテルが今一。有名ホテルの低級な部屋になる傾向が多い」とか、「ネットサービスが充実していない」とか「クレジットが使えない」とか「海外スタッフが・・・」とか「従業員の勤務時間が長い」と書くと、ややクレーマー風なのだが、むしろ「もっと、稼ぐにはどうすればいいか」ということへのアドバイスのようなものが多い。いつも為になる株主総会だ。

ただ、売上げが15%増に伴って人件費とシステムを中心にコストが10%アップになっているのだが、「ネット展開と採用人員増」というのは矛盾した方向であり、ちょっと気になる。今後、「シニアと法人の取り込み」という方向は、今までのHISの「自由旅行」という方向と何かそぐわないのも気になる。ある株主から「団塊世代なんて顧客としては切り捨てればいい」という趣旨の発言があったが、出席している株主の多くは団塊世代であるようにも見えたのが皮肉なものだ。

そして、去年は新大久保のホールで開催されたのに、今年はヒルトンホテルということは、総会後にパーティがあるということを意味する。旅行会社にふさわしく、世界の料理が振舞われる。

が、別に世界中の料理を食べるわけでもないので、高額素材に絞ることにする。中華コーナーにアワビがあった。アワビはみかけが地味だから、パーティの最初には誰も気が付かない。そのうち、あちこちから小さな声で「アワビ・アワビ」とか聞こえてくるのだが、先回りする。そして、カニと牡蠣をつまみ、ケーキ類を口にして、ヒルトン特製のバナナ味のホテルパンをお土産にいただき、一足先に会場を後にする。思えば、一週間に3回もパーティだった。

ホテルを出たあと、よく考え直すと、もしかしてまだ会場に残っていたら、一等「ハワイ旅行」の抽選会でもあったのではないかと、心配になったが、二等「SHINJO 選手のサイン入り野球帽」など当たっても困るので、すっかり忘れることとした。

それにしてもHISのコピー、”GO!GO! Freedom!”ってまったくSHINJOのためのことばだ。