2024年04月26日 16時12分
山梨県が進める「富士山登山鉄道構想」撤回を求める団体が発足(NHK山梨)
県が検討を進める「富士山登山鉄道構想」をめぐり、富士山のふもとの神社や観光連盟などは26日、会見を開き、構想の撤回を求めて団体を発足させました。
団体は撤回を求める署名を集めて県に提出することにしています。
山梨県は富士山の環境保全などのため有料道路の「富士スバルライン」の道路上に新たに「LRT=次世代型路面電車」を整備する「富士山登山鉄道構想」の検討を進めています。
この構想について、富士山のふもとにある北口本宮冨士浅間神社や富士五湖観光連盟、それに山小屋からなる富士山吉田口旅館組合などは、26日、構想の撤回を求めて
「富士山登山鉄道に反対する会」を立ち上げ、富士吉田市で会見を開きました。
このなかで団体は反対の理由について計画はふもとの住民など一般からの意見に耳を傾けずに進められているとか、EVバスなど、鉄道以外の交通手段との比較が十分には行われていないなどと説明しました。
そのうえで、構想の撤回を求める署名をインターネットや書面で集めて県に提出することを明らかにしました。
団体の代表を務める北口本宮冨士浅間神社の上文司厚宮司は「神そのものである神聖な山をこれ以上傷つけてはならないという思いで団体を立ち上げた。署名活動をさまざまな団体や個人に広めていきたい」と話していました。
富士山登山鉄道構想に反対する民間団体が設立されることについて、長崎知事は25日の記者会見で「富士山が文化遺産であるため環境保全などの宿題を問題意識の中核に据えていただき、その具体的な解決策として何を、どうすればいいのか、さまざまな議論をしっかり戦わせていくことが重要なことだと思う。そういう意味で議論の動きは大変歓迎したい」と述べました。
そのうえで「多くの議論を戦わせて反対される理由と賛成する理由を照らし合わせながら、最適な解を導き出していきたい」と述べました。
2024年04月26日 13:12
富士登山鉄道の反対団体が発足「世界文化遺産を冒とく」「白紙撤回を目指す」(産経新聞)
山梨県が推進する富士山登山鉄道構想に反対する団体が26日、同県富士吉田市で発足した。
登山鉄道が「信仰の対象と芸術の源泉である世界文化遺産の富士山を冒とくしている」として反対する。
同日開かれた設立記者会見で、代表の北口本宮冨士浅間神社の上文司厚宮司は、「登山鉄道構想の白紙撤回を目指す」と語った。
発足した
「富士山登山鉄道に反対する会」では上文司宮司のほか、富士山吉田口旅館組合、富士五湖観光連盟や富士吉田商工会議所青年部などに所属するメンバーらが発起人となった。富士吉田市の堀内茂市長や富士急行社長である堀内光一郎・富士五湖観光連盟会長らが顧問に就いている。
今後はインターネットなどを活用して、登山鉄道反対の署名活動を富士吉田市民、山梨県民だけでなく、全国レベルで展開する。今年中までに集約し、取りまとめた反対意見を県に提出し、構想の中止を求める考えだ。
富士山登山鉄道構想は、麓と5合目を結ぶ有料道路「富士スバルライン」上に、軌道を敷設して次世代型路面電車(LRT)を走らせるもの。一般の自動車やバスは通行させないことで、来訪者数をコントロールし、富士山の過剰な混雑を防ぐことを狙いとしている。
これに対し、反対する会では「富士山は信仰の対象の神体であり、これ以上の開発は許せない」とするほか、長崎幸太郎知事が地元の意見を聞かずに推進することなどで不信感が強まっていると指摘する。
長崎知事は25日の定例会見で反対する会の発足に対し、「賛成する団体もあり、多くの県民的議論を戦わせていきたい」とコメントしている。
2024年4月26日 19:19
「白紙撤回を目指す」富士山登山鉄道の反対団体が発足 署名活動を展開へ 山梨県(YBS NEWS NNN)
県が掲げる富士山登山鉄道構想に反対する地元の神社や山小屋関係者らでつくる団体が26日、発足しました。
署名活動や勉強会を行い、構想の白紙撤回を求めていく方針です。
発足したのは
「富士山登山鉄道に反対する会」 です。
代表を富士吉田市の北口本宮冨士浅間神社の上文司厚宮司が務め、吉田口登山道の山小屋組合のほか、地元の観光連盟や商工会議所に所属する有志らが参加しています。
26日には富士吉田市内で設立会見を開き、富士山登山鉄道構想に関して災害対策や、県が想定する「次世代型路面電車」と代替案の「電気バス」との比較などについて、納得できる具体的な回答がないと指摘しました。
今後は会員を募集しながら、構想に反対する意思を示す署名活動や勉強会などを行う方針です。
富士山登山鉄道に反対する会 上文司厚 代表
「御神体である富士山をこれ以上傷つけてはならないという思いが根幹。
(県の)構想を白紙撤回に結実することを目指す」
こうした動きに対し、長崎知事は25日の会見で…
長崎知事 「関心を寄せてもらい議論をしていくという動きについては大変歓迎している。反対・賛成の理由を照らし合わせながら、最適な解を導き出していきたい」
議論を交わしていきたいという考えを示しています。
登山鉄道構想をめぐっては、すでに富士吉田市の堀内茂市長や市議会が反対の意思を示しています。
構想に反対する団体の発足を受け、堀内市長は「反対の輪が広がることを期待している」などとするコメントを出しました。
2024年4月26日(金) 19:11
「富士山への冒とく」富士山登山鉄道 反対団体が発足 白紙撤回めざす 山梨(UTYテレビ山梨)
山梨県が進める富士山登山鉄道構想は「富士山への冒とくだ」として、構想の白紙撤回を目指す団体が富士吉田市に発足しました。
富士山登山鉄道に反対する会 上文司厚代表:「鉄道そのもの技術の問題、あるいは環境の問題から(富士山)登山鉄道はだめだ」
発足した
「富士山登山鉄道に反対する会」は世界文化遺産の構成資産のひとつ北口本宮冨士浅間神社のほか、富士山の山小屋や地元の観光団体などに所属する6人が発起人となっています。
この団体は、登山鉄道は信仰の対象と芸術の源泉である富士山への冒とくであり、大規模な開発で周辺環境へ多大な影響を与えるなどと主張しています。
そして構想に反対する署名活動をインターネットなどで全国に展開していくことを明らかにしました。
上文司厚代表:「(富士山登山鉄道構想を)白紙撤回に結実することを目指しておりますので、どうか よろしくお願い申し上げます」
富士山登山鉄道構想は富士スバルラインにLRTと呼ばれる次世代型の路面電車を整備するもので、県内の市町村では富士吉田市が反対を表明していました。
2024年4月26日(金) 18:20
「突然の提案」と紛糾 富士山5合目ゲート通過に県が「富士登山予約システム」 観光関係者などから反対意見 山梨(UTYテレビ山梨)
今年の夏に初めて条例に基づいて行われる富士山登山者の規制をどう行っていくのか。
山梨県は観光関係者との打ち合わせで登山の予約システム導入を提案しましたが「突然の提案」などとして紛糾しました。
県は富士山の混雑解消や弾丸登山防止を目的に登山者に通行料2000円の義務付けや1日4000人以上の登山者数となった場合、5合目ゲートの閉鎖などの条例を制定しています。
7月1日からの施行を前に、26日、県と富士吉田市や観光関係者などと規制の手順などについて打合せが行われました。
このなかで県は登山者が確実に登山できることを目的にゲートの通過を予約する「富士登山予約システム」の導入を提案しました。
これに対して参加者からは「予約で4000人を超えてしまった場合、当日来た登山者にどう対応するのか」「突然の提案で説明が不足している」といった反対意見が出され紛糾しました。
会議は先ほど終了しましたが、県は予約システムについて「規制をスムーズに行うために制度構築を詰めていきたい」として5月中にも稼働させる方針です。
2022年10月25日
富士山登山鉄道とは?5合目までの道路に路面電車 実現へ課題は(NHK首都圏ナビ)
富士山の観光客増加に伴い環境対策が求められる中、山梨県が解決策として打ちだしている登山鉄道の整備構想について、世界遺産の登録審査を行うユネスコの諮問機関が、「多くの課題に対応でき歓迎できる」と評価する文書をまとめていたことがわかりました。
一方で、事業を進めるうえでは多くの課題も指摘され、反対の声も出ています。地元の反応などをまとめました。
【長文な記事で関係者のコメントもありました。】