2024年4月8日 19:13
リニアトンネル、愛知2工区の調査掘進開始 JR東海(日本経済新聞)
JR東海は8日、リニア中央新幹線の名古屋市と愛知県春日井市の2つの工区で、トンネル工事による周辺への影響を調べる「調査掘進」を同日から始めたと発表した。トンネルを掘削するシールドマシンを使い、深さ40メートル以上の「大深度地下」を掘る。愛知県内では初めてのシールドトンネル工事になる。
工事を始めたのは春日井市内の約10.1キロメートル区間「第一中京圏トンネル(坂下西工区)」と、名古屋市から春日井市までの「第一中京圏トンネル(名城工区)」の一部。いずれも調査掘進の結果を住民に説明したうえで、2025年春ごろに本格的な掘削に移る。施工期間は26年3月まで。
「坂下西工区」の調査掘進の開始は想定より遅れていた。調査掘進に必要な非常口内のコンクリート壁の切削を22年7月に始めたが、壁が想定より固く、他工区では長くても2カ月程度で終わる工事が24年2月までかかった。シールドマシンの壁を削る部品を交換しながら切り進める必要があった。
リニア中央新幹線のシールドトンネル工事は東京圏で先行している。23年9月には川崎市東百合丘工区で調査掘進が終了している。