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甲府市意見交換会 2012年年10月19日(金) 19:00~21:00 に甲府市民総合市民会館で、リニア活用基本構想骨子(案)に係る意見交換会 が開催され、なんとか時間が取れたので出かけてきました。
主催は 山梨県リニア交通局リニア推進課でした。

山梨県では、リニア開通の効果を県全体で広く享受できるような将来の県土づくりの基本的なビジョンとなる 「リニア活用基本構想」 の策定に幅広い県民のみなさまの意見を反映させるため、次により県内各地で意見交換会を開催します。(参加無料、申込不要)
リニアを活用した県土づくりの推進(更新日:2012年9月25日)にあるように、今回県内9箇所で開催された意見交換会はこの甲府市が最終でした。参加された方は60名ほどかと思います。

今回の説明会では、2012年8月に策定された「山梨県リニア活用基本構想骨子(案)-リニア時代の県土づくり-」(本文39頁)と、その説明資料が配布され、説明資料はパワーポイントで映されながら説明がありました。
「リニアを活用した県土づくりの推進」のページには未掲載ですが、この「基本構想骨子(案)」が今後どのように進行するかという部分を引用しておきます。

1.平成24(2012)年8月 リニア活用基本構想骨子(案)の公表
  ・・・「骨子(案)とは、リニアを活用した県土づくりの基本的指針となる「リニア活用基本構想」の基本的な考え方を示すもので、基本構想策定に向けた今後の議論のたたき台となるもの」
 ↓--意見交換会などの機会を通じて、県民からの幅広い意見を反映--
2.平成24(2012)年12月 リニア活用基本構想(素案)の作成
 ↓--パブリックコメントなどの手続き--
3.平成24(2012)年度中 リニア活用基本構想の策定・公表

リニアを活用した県土づくりの基本的指針とは、骨子(案)PDFファイルの 39ページから書かれている「第5章 リニアを活用した県土づくり」 (活性化方策)の 「1 美しく魅力ある県土づくり」 から 「7 二地域居住及び移住の推進」 までの7項目になるものと思います。
そのベースとなる理念は、「第4章 リニアで描く本県の将来像」 が該当するものでしょう。「リニア開業後の本県の姿」 を実現する具体策が(活性化方策)だと理解できます。

山梨県庁の組織一覧を見れば分かるように、リニア活用基本構想骨子(案)に謳われている諸点は、県庁全ての組織活動に関係しています。リニア交通局だけでやれる仕事ではありません。

また、チャレンジ山梨行動計画 が山梨県の中期・長期計画として行なわれています。

したがって、「山梨県リニア活用基本構想骨子(案)-リニア時代の県土づくり-」 は、これら計画との整合性がとられて全ての組織の合意の下で作成されたものだと考えられるものです。

こういう中長期計画は山梨県でもこれまで、繰り返し計画され実行されてきたものと思います。そのハード的な裏付けとしては、山梨県都市計画 もあるはずです。
それら諸計画が実効をあげて山梨県を豊かにしてきているかどうか、もし仮に計画未達成が繰り返されているとしたら、その原因は何か。

リニア中央新幹線さえできたら、これまで不可能だったことが実効と成るのか。私には今回の説明会からはその点が全く見えてきませんでした。

原子力発電所建設と同様に、リニア中央新幹線が国策プロジェクトだとしても、JR東海という一企業に「県土づくり」、県民の安全・安定・安心のベースを任せて良いのか。
「リニア」が無かったから、これまでの山梨県諸計画は砂上の楼閣だったと言うのか。
リニア計画の進行と共に、これまでの山梨県長期計画をガラガラポンとご破算にして、都市計画まで一からやり直そうとするのか。

私には、リニアの安全性とかを云々する以前の、大きな、基本的な問題を山梨県の皆さんがどのように考えておられるのか、リニア推進イケイケドンドンの姿からは、山梨県にとって本当は何が必要なのか、それが見えていないと感じています。

2014年(平成26年)に公表となる環境アセスメント評価書を、山梨県の皆さんが自ら厳密に検討・評価すること。
その上で、リニア計画が引き続き進行となった段階で、はじめて、リニアをどう活用できるかを考える段取りにしておくべきだと、私は感じています。
その経過の中で、試掘されたりする場所などについては、県土に障害が出ないように行政が厳格に監視するべきです。県民の安全・安心を維持すべき行政の仕事はむしろこれにあるはずです。
リニア計画中止となった時に40キロの実験線を山梨県が譲り受け、観光施設などに活用出来るかどうかも考えておくことは必要です。どのみち、品川から山梨県まで完成しない限り、骨子(案)のようなリニアによる県土づくりは出来ないはずにです。

「もう決まった話だよね」 から抜け出すには、原発同様に再び国政の問題にすることでしょう。国会で取り上げさせる方法はあるはずです。ネティズンとしては「リニア中央新幹線」で検索された時に、問題点を説く記事が上位にヒットし、日本中の皆さんが自分達の問題だと気付くようにSEO対応に心掛けたいと思っています。



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