「城山物語」は、少しややこしく、また独断が多く疲れられたと想像します。
今回はひと休憩をして、「マンジュシャゲ」の話です。
次回からもう少し「城山物語」を続けます。
先日(9月28日)志方町細工所を散策しました。
最近は、圃場整備のためか、マンジュシャゲもめっきり少なくなりました。
が、東志方小学校の近くの西川の土手で見事なマンジュシャゲ(写真)を見つけました。
最近、『身近な雑草の愉快な生き方(稲垣栄洋著)』(筑摩文庫)を読みました。
とっても愉快な本です。同書からマンジュシャゲの不思議の一部を紹介します。
マンジュシャゲの不思議
・・・(マンジュシャゲ)には種子ができない。そのため、増えたマンジュシャゲはすべて親と同じ性質をもつクローンとなる。
・・・マンジュシャゲの原産地は中国の揚子江(長江)付近であり、そこから日本に伝来したわずかな株がもとになって日本中に広がったと考えられている。
球根だけで増えるとすれば、種子をばらまく植物のように広範囲に分布を広げることはできないはずである。
実はマンジュシャゲは人の手によって全国に植えられていったのだ。
マンジュシャゲが生えている場所は、田んぼの畦道や川の土手など人の暮らす場所の近くである。
・・・マジュシャゲの根は球根を地中へ潜りこませるように縮む性質をもっている。
この性質が畦や土手の土が崩れるのを防ぐ役目をする。
さらに、球根からは外の植物の生育を抑える物質を出すアレロパシーと呼ばれる作用があるので、雑草抑制の役目もあったのであろう。
畦道や土手に穴をあけてしまうモグラ除けの効果もあったといわれている。
また墓地周辺に多いのはお供えの花として植えられたり、球根が毒をもっているため、埋葬した遺体を守る意図もあったのではないかと想像されている。
マンジュシャゲは救荒食
しかし、一番の理由は別にある。
それは飢饉のときの救荒食(きゅうこうしょく)として、利用したのである。
マンジュシャゲの球根は豊富なでん粉を蓄えている。
確かに球根は有毒だが、水にさらすと簡単に毒を取り除くことができる。
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