「町の小さな歴史館」とは、西条の公会堂・西条会館のことである。
西条会館の二階に、西条古墳群からの出土品の一部が展示されている。
残念なことに、地元の人以外にはあまり知られていない。
階段を上がると、まず正面の大きな瓶棺(これは古墳時代の出土品ではない)が目にはいる。
出土物は、西条古墳のうち、規模の小さい群集墳からの須恵器(スエキ)・土師器(はじき)がほとんどである。
群集墳のうち、時代が古い52号墳からの土器の一部も展示されている。
昨日の群集墳の分布を示した地図を見ていただきたい。中央あたりにある方墳が21号墳である。
21号墳からは須恵器片、土師器片、円筒埴輪片の外に、写真のような家形埴輪が出土した。
群集墳は、ほとんど円墳であるが、21号墳は52号墳と共に、数少ない方墳であった。
21号墳は、出土品などから6世紀古墳である。
この家形埴輪については『加古川市史(第四巻)』に詳しい説明がある。
西条会館で保管されていることも紹介している。
参考: <須恵器>
古墳時代の後半から奈良時代にかけて盛んに作られた、陶質の土器。
スエは韓国(朝鮮)語で鉄の意味で、須恵器は鉄のように硬い土器の意味である。
<土師器>
古墳時代以降、奈良・平安時代まで続いた素焼きの土器
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