ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

大河・かこがわ(30) ナビツマの島(1)

2019-08-29 08:48:29 | 大河・かこがわ

     ナビツマの島(1)

 風土記にある「ナビツマの島」の物語です。

 奈良の都から一人の役人が、加古川の里に派遣されてきました。

   彼は、加古川の里の女性と結ばれ、女の子をもうけました。

 名を印南別嬢(いなみのわきいらつめ)といい、別嬢は、美しい女性に成長しました。

 噂は、時の天皇(景行天皇)にも聞こえ、妻に迎えるため加古川の地へとやって来ました。

 別嬢の胸が高なりましたが、どうしてよいか分かりません。“ナビツマの島”に身を隠しました。

 加古の松原に着いた帝は、別嬢(わきいらつめ)を探したが見当たりません。

 そのときです。島に向かって、一匹の白い犬が寂しげに鳴いていました。天皇は「誰の犬か」とたずねると、土地の人は「別嬢の犬である」と答えました。

 天皇は、舟をつくり島に渡たり、そして別嬢と幸せな生活を始めました。

 これは物語であり実話ではありませんが、研究者は、ナビツマの島は実在し「加古川の堆積により出来た三角州であろう」と結論づけています。

 当時、高砂あたりには“ナビツマの島”のような大きな島(三角州)があったのでしょう。

 風土記は奈良時代に書かれた歴史書です。

この頃、現在の中心地あたりは、まだ海であり、人の住めるような状態ではなかったようです。(no4750)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大河・かこがわ(29) 高... | トップ | 大河・かこがわ(31) ナ... »

コメントを投稿