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樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ワシは金曜日に飛ぶ

2013年06月13日 | 野鳥
私の好きな音楽ジャンル「ブルース」の中に、『Stormy Monday』というスタンダードナンバーがあります。以下のように、1週間の生活を歌った曲です。
They call it Stormy Monday.(人は嵐のような月曜日と言う)
But Tuesday's just as bad.(でも、火曜日も悪い日)
Lord, and Wednesday's worse.(神様、水曜日は最悪)
And Thursday's all so sad.(そして、木曜日はとても悲しい日)
The eagle flies on Friday.(ワシは金曜日に飛ぶ)
Saturday I go out to play.(土曜日は遊びに行く)
Sunday I go to church,(日曜日は教会へ行って)
Gonna kneel down and pray.(ひざまづいてお祈りをする)
ブルースは虐げられた黒人たちの歌なので暗い曲が多く、この歌詞でも月曜から木曜までは陰鬱です。ところが、金曜日になると唐突にワシが飛びます。
私がこの曲と出会ったのは40年ほど前ですが、以来「なぜ金曜日にワシが飛ぶのだろう?」と疑問でした。最近、ようやくその謎が解けました。
アメリカの1ドル札の裏面には国鳥のハクトウワシが描かれています。そして、この国は週給制なので金曜日に給料が支払われます。つまり、The eagle flies on Friday は「給料日」という意味のようです。


1ドル札の裏面、右に描かれているのがハクトウワシ

それを頭に入れて聴くと、月曜から木曜までは(多分、苦しい労働で)最悪だけど、金曜日に給料をもらって、土曜日には遊びに行く。そして、日曜日には教会へ行ってお祈りを捧げる…という1週間のストーリーとして繋がります。40年来の疑問がスッキリ解決しました。
ちなみに、現在の日本の紙幣には1万円札の裏に鳳凰が描かれているだけですが、以前の1万円札には国鳥のキジが、千円札にはタンチョウが描かれていました。
日本式に歌うと、The Pheasant flies on 25th となるのでしょうが、ブルースっぽくないな~。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (guitarbird)
2013-06-14 20:08:05
おはようございます
なるほどこれは面白い。
ただ、私が思い浮かぶ他の鷲が飛ぶ曲はすべてほんとうに鷲が飛ぶ情景か、それに自分の心情を重ね合わせたもので、そういう点でもこの曲のユニークさはいいですね。
ちなみに、私は、普通に月金で務めていた時は、月金の中では火曜日は仕事をやる力がいちばんみなぎっていて充実していたと感じた日でした。
今でもその影響で火曜日が好きです。
もちろん土曜日のほうが好きですが(笑)。
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多分 (fagus06)
2013-06-15 07:23:51
ギタバさんにはウケる記事ではないかなと思っておりました。
ジョー・コッカーの「Up Where We Belong」にも、「Mountain High Eagle Cry…」という一節があって、最初はこれも「Eagle fly…」だと思って聴いていました。
火曜日が好きというのもユニークですね。やっぱり月曜日はStormyではなくてもBlueなんでしょうかね。
そう言えば、私は平日では好きな曜日って特にないです。強いて言えば、金曜日かな。
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