最近、仕事で大阪の心斎橋周辺を歩く機会が増えました。高級ブランドの店やレストランなどが建ち並ぶ賑やかな界隈です。その周辺で幸せな木をいくつか見つけたのでご紹介します。
ひとつは、老舗のうどん屋さんの軒先に立つクスノキ。樹高が高くなったので、軒にコの字型のくぼみをつけて成長させています。
もうひとつは、老舗のすき焼き屋さんの店先に立つシダレヤナギ。こちらは軒に丸い穴があけてあり、その穴を幹が突き抜けています。うどん屋さんの屋根は瓦葺き、こちらの屋根は銅葺きです。
老舗の温かい思いが伝わってきて、「樹木を大切にするお店はきっとお客さんも大切にするんだろうな~」と感じました。
老舗ではありませんが、テナントビルの前にも似たような木がありました。エントランススペースの屋根を突き抜けて、2本のクスノキが延びています。
いずれも、伐ってしまえば済むところを、コストや手間をかけて樹木を大切に育てています。新しい店がオープンしたり、閉店したり、効率優先で街の表情が次々と変わる一方、こうして何十年も大切に守られている木もあります。
都心ではすぐに伐採される木が多いでしょうが、これらの木は幸せ者です。
いつもは朝にアップするのですが、今日は都合で夜になってしまいました。定期的にご覧いただいている読者のみなさん、申し訳ありませんでした。
どこで見たのか忘れましたけど、黒塀の小さな窓から松の枝がにょきっと出ているのを見ました。また探してアップしようと思います。
派手な看板やBGMがあふれる繁華街の中で、そこだけ時間がゆっくり流れているような感じでした。
その幸せ者の松の枝、ぜひ探してみてください。
札幌では割と都心の近くでハルニレの街路樹がそこだけ道路に張り出しているところが何か所かあります。
ハルニレは札幌がまちになる前の原野だったころにたくさんあり、それらは開拓の前から残っていた木だったので残されたのだと思いましたが、でもさすがに木が衰えて通行の障害にもなるからか何本かがここ数年で切られて歩道がまっすぐになりました。
こちらの記事では3番目のが特に私は面白いです。
木はやはり残したいと思う人が多いのでしょうね、昔より増えたというか。
こちらにもそういう木と道路がありますが、昔のご神木というケースが多いようです。
自分自身がこういう店のオーナーだったらどうするか? と考えたら、ゆとりがあれば同じようにするかも知れませんが、経済的にも心理的にもゆとりがなかったら伐ってしまうかも知れないな~と思いました。
木を大事にする人が増えているといいのですが。