先週、大阪の天満宮に上方落語専用の寄席「繁昌亭」が竣工し、現在、杮(こけら)落とし公演が行われています。
多分みなさんもそうでしょうが、私は以前から「なぜ、竣工記念に柿(カキ)を落とすのだろう?」と疑問でした。最近、木の本を読んでいて、その「?」が氷解しました。
(この柿の実はまだ落ちそうにありません。)
「こけら」とは木の屑のこと。建築業界では、工事が終って鋸や鉋の屑を掃除することを「こけら落とし」と言うところから、竣工を意味していました。それが、いつしか劇場などが完成して最初に行う興行を「こけら落とし」と表現するようになったそうです。
私の推測ですが、「木」は「木霊(こだま)」とか「木っ端微塵(こっぱみじん)」と言うように「こ」とも言います。また、「虫けら」のように、小さいものや取るに足りないものを「けら」と言います。つまり、「こけら」は「木の小さいもの」という意味の古語だと思います。
で、「なぜ柿なのか?」ですが、現在の漢字の「柿」は元々はカキではなく「こけら」のこと。カキはパソコンの漢字にはありませんが、「柿」によく似た別の字だったようです。
現在ではそれが混同されているので、「柿」でカキも「こけら」もまかなっています。興味のある方はこちらをどうぞ。
なお、「杮(こけら)葺きの屋根」も木片、つまり板で葺いた屋根という意味です。
柿が落ちると言えば、京都の嵐山に「落柿舎」という史跡があります。松尾芭蕉の弟子の去来が隠居した家として知られています。この名前は、ある年にこの家の柿がたくさん成ったので商人に売る約束をしたものの、強い風のために一夜のうちに全部落ちてしまったという話に由来します。
現在は茅葺きの小さい家屋と柿の老木が1本あるだけですが、本来の落柿舎は別の場所にあって敷地も広かったらしく、柿の木が40本もあったそうです。
多分みなさんもそうでしょうが、私は以前から「なぜ、竣工記念に柿(カキ)を落とすのだろう?」と疑問でした。最近、木の本を読んでいて、その「?」が氷解しました。
(この柿の実はまだ落ちそうにありません。)
「こけら」とは木の屑のこと。建築業界では、工事が終って鋸や鉋の屑を掃除することを「こけら落とし」と言うところから、竣工を意味していました。それが、いつしか劇場などが完成して最初に行う興行を「こけら落とし」と表現するようになったそうです。
私の推測ですが、「木」は「木霊(こだま)」とか「木っ端微塵(こっぱみじん)」と言うように「こ」とも言います。また、「虫けら」のように、小さいものや取るに足りないものを「けら」と言います。つまり、「こけら」は「木の小さいもの」という意味の古語だと思います。
で、「なぜ柿なのか?」ですが、現在の漢字の「柿」は元々はカキではなく「こけら」のこと。カキはパソコンの漢字にはありませんが、「柿」によく似た別の字だったようです。
現在ではそれが混同されているので、「柿」でカキも「こけら」もまかなっています。興味のある方はこちらをどうぞ。
なお、「杮(こけら)葺きの屋根」も木片、つまり板で葺いた屋根という意味です。
柿が落ちると言えば、京都の嵐山に「落柿舎」という史跡があります。松尾芭蕉の弟子の去来が隠居した家として知られています。この名前は、ある年にこの家の柿がたくさん成ったので商人に売る約束をしたものの、強い風のために一夜のうちに全部落ちてしまったという話に由来します。
現在は茅葺きの小さい家屋と柿の老木が1本あるだけですが、本来の落柿舎は別の場所にあって敷地も広かったらしく、柿の木が40本もあったそうです。
今、手元の図鑑で確認したら、分布域に北海道が書いてないですね。
朝鮮半島には分布するので、気候的に適していないわけではなく、北海道に移植されなかったのでしょう。また、改めて書くつもりですが、柿は日本自生説と中国移入説があるようです。
うちの、庭で接しているお隣さんがかつて、
ある木を植えたのですが、その木、「北海道樹木図鑑」を見ても、
同じものが載っていなくて、なんだろうと思ったら、
それが柿だということでした。
いかに私は内地にいたころ木を見てなかったかというのが、
またよく分かりました。
柿は、東京の下町でも、庭がある場所にはありましたし・・・
いずれ記事にしようと思っていますが、柿は紅葉も美しいし、実もおいしいし、葉もお茶にしたり、捨てる所のない樹なんですがね・・・。
柿と言えば、裏庭に隣接するお家の庭に大きな柿の木がありました。いろんな鳥が来たり、葉が色付いたりして楽しんでいたのですが、そのお家はなんとその木を切って増築してしまったのです。
いい環境が一転して日も当たらなくなるようになり、がっかりです。街中ではだんだんと家の中から空が見えなくなりつつあります。