この樹はニワウルシと言います。日本の自生種ではありません。
ウルシ科ではないのにこんな名前になったのは羽状複葉という共通点があるからでしょうが、ウルシ科の羽状複葉とはかなり印象が違います。私はシンジュ(神樹)という別名の方が好きです。
この樹が茂るインドネシアのモルッカ諸島では、天にも届く高い樹なので「天の樹」と呼んでいました。英語ではそのままtree of heaven、「天国の樹」と訳しました。ドイツ語ではゲッテルバウム、「神の樹」。
明治6年のウィーン万博に参加した日本の博物学者がこの種子を持ち帰って育て、このドイツ語から「神樹」と名づけたようです。その学者はシンジュを街路樹に採用するよう主張し、その根拠としてフランスで虫害が蔓延したときシンジュだけは害にあわなかったことを上げています。
(ウルシ科の羽状複葉は小葉がもっと細いです。)
その主張が認められたのか、現在でも街路樹としてあちこちに植えられています。私が以前勤務していた大阪の会社の近くにもシンジュの街路樹がありました。
本来は奇数羽状複葉ですが、先端の小葉がちぎれていることが多く、偶数羽状複葉と勘違いします。私も当初は偶数羽状複葉だと思っていたので、なかなか同定できませんでした。
「天国の樹」という名前とは裏腹に、この葉には悪臭があるそうです。
一時流行った木でその時にたいそう植えられたとの事でした。年をとると案外味が出てくる樹のような気がしています、、、。
シンジュの街路樹は、札幌でも結構あって、
大木級になっているものもあります。
意図したものかどうか分からないのですが、
中央区の北西、つまり「北○条西●丁目」という住所の場所に多いです。
葉っぱの悪臭は気づきませんでした。
そいえば私が記事にした旭山の木の名札の中にも、
シンジュの材を使ったプレートがあって、渋い独特の色合いでした。
図鑑には、根や樹皮を薬にすると書いてあります。
そうですか、材は白くて柔らかいですか。家具を作っておられるwoodyowakuさんならではのコメント、ありがとうございました。
本で読んだのですが、次回、葉っぱの匂いを確かめようと思います。でも、葉の位置が高いですからね・・・。
札幌なら、街路樹として似合いそうな気がします。何となく。
近いので、私もよく鳥を見に出かけますが、シンジュの森には気がつきませんでした。
コムクドリも初めてここで見ました。オオアカゲラは岩清水八幡宮とか近くの山から飛んでくるのでしょうか。