昨年「ウクライナの野鳥」を投稿しましたが、プーチンが始めた戦争によって野鳥の生息地や繁殖地が破壊されています。しかも、直接的な被害だけでなく、学術的な調査・研究や希少種の保護にも影響が出ていることのこと。
プーチン(pixabay)
例えば、シベリア沖から太平洋へ移動する渡り鳥の国際的な調査や研究が現在は保留になっています。また、世界規模の動物監視システム(ICARUS)はロシアの国営宇宙機関に依存していますが、2022年3月を以ってデータの共有が終了しました。鳥に発信器を装着し、その移動を記録することで生態を研究することができないのです。
さらに、ロシアへの国際的な送金システムが停止されたため、渡り鳥保護プロジェクトに対する国際援助が制限され、ロシアで繁殖し東南アジアなどへ移動する多くの絶滅危惧種に対する継続的な調査・保護活動が中断されています。
中でも深刻なのはヘラシギ。この鳥はロシア北東部で繁殖し、中国南部や東南アジアの沿岸部で越冬しますが、現在の生息数は300羽未満。国際自然保護連合のレッドリストでは、最も絶滅に近い絶滅危惧IA類にランクされています。時々日本を通過しますが、私もまだお目にかかったことがありません。
嘴がヘラのような形のヘラシギ(Public Domain)
その絶滅を防ぐため、2012年からツンドラにある野生の巣から卵を集め、人工孵化して飼育し、足環を付けて放鳥するという取り組みが行われてきました。2021年までに237羽の幼鳥が放鳥されたそうです。
ところが、ウクライナ侵攻以来、他国からの協力者の渡航や、このプロジェクトが依存しているロシアへの国際資金の送金ができないため、現在はヘラシギの保護活動が中止されています。この戦争によって、ヘラシギが絶滅する可能性が高まっているのです。
いろんな意味で、戦争は最大の環境破壊ですね。
プーチン(pixabay)
例えば、シベリア沖から太平洋へ移動する渡り鳥の国際的な調査や研究が現在は保留になっています。また、世界規模の動物監視システム(ICARUS)はロシアの国営宇宙機関に依存していますが、2022年3月を以ってデータの共有が終了しました。鳥に発信器を装着し、その移動を記録することで生態を研究することができないのです。
さらに、ロシアへの国際的な送金システムが停止されたため、渡り鳥保護プロジェクトに対する国際援助が制限され、ロシアで繁殖し東南アジアなどへ移動する多くの絶滅危惧種に対する継続的な調査・保護活動が中断されています。
中でも深刻なのはヘラシギ。この鳥はロシア北東部で繁殖し、中国南部や東南アジアの沿岸部で越冬しますが、現在の生息数は300羽未満。国際自然保護連合のレッドリストでは、最も絶滅に近い絶滅危惧IA類にランクされています。時々日本を通過しますが、私もまだお目にかかったことがありません。
嘴がヘラのような形のヘラシギ(Public Domain)
その絶滅を防ぐため、2012年からツンドラにある野生の巣から卵を集め、人工孵化して飼育し、足環を付けて放鳥するという取り組みが行われてきました。2021年までに237羽の幼鳥が放鳥されたそうです。
ところが、ウクライナ侵攻以来、他国からの協力者の渡航や、このプロジェクトが依存しているロシアへの国際資金の送金ができないため、現在はヘラシギの保護活動が中止されています。この戦争によって、ヘラシギが絶滅する可能性が高まっているのです。
いろんな意味で、戦争は最大の環境破壊ですね。
飛行ルートにしている、可哀想な鳥たちです。人間活動のせいで多くの動植物が絶滅だそうです。
別のルートを鳥たちが見つけてくれたらと願うしかないのでしょうか。
世界の複雑なネットワークの現実を知って、ちょっと驚きました。
鳥たちが新しい渡りルートを確保するのは難しいでしょうね。